昨年の投票結果からすれば、次はこの人だったのは間違いないのだが、それにしても意外な感じがある。
2023年、全米野球記者協会による投票結果

HOF-MLB-2023


前年63.2%の得票率だったローレンは、今年13ポイントほど得票率を伸ばして殿堂入りした。2077安打に過ぎないが、WARは2500安打を打った選手よりもかなり上だ。これは三塁手としての守備成績が抜群に良かったからだ。6年目での殿堂入り。

トッド・ヘルトンも70%台に載った。この選手はイチローとほぼ同世代だが、超のつくヒッターズパークのクアーズフィールドを本拠とするロッキーズのフランチャイズプレイヤー。打撃成績は割り引いて考えるべきとの見方もあったが、来年はほぼ当確ではないか。

クローザーのビリー・ワグナーまでは有望か。

その次には何と、楽天初優勝のときの主軸打者だったアンドリュー・ジョーンズがいる。

AJ


6年目で58.1%はかなり微妙だが、来年60%台に載れば可能性があるだろう。

ロイヤルズ、メッツの主軸だったカルロス・ベルトランが1年目で46.5%を獲得したが、アストロズ時代の2017年「サイン盗み」スキャンダルがどこまで響くか。

一方でジェフ・ケントは今季で失格になった。ゲイリー・シェフィールドも来年限りになりそうだ。

シェフィールド、そしてA-RODは実績だけなら殿堂入り有望だが、「薬物問題」が足を引っ張っている印象だ。

今年も1年目で大量の選手が資格を失っている。しかし顔ぶれを見ると「絶対ありえないだろう」という数字の持ち主ではある。どうしてエントリーされたのだろうか?10年選手ということでエントリーされたのだ。

参考までに昨年の表も出しておく。

HOF-MLB-2022


昨年はデービッド・オルティーズが一発合格しているが、一方でバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリングと「薬物問題」が合った大物3人が揃って資格を失った。WARだけを見れば、オルティーズよりはるかに上だったが、厳しい判定が下ったのだ。

ベテランズ委員会での評価はまた別だろうが、薬物の話は悩ましい。



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1960~62年柿本実、全登板成績

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コメント

コメント一覧

    • seriseri
    • 2023年01月27日 09:26
    • MLBの野球殿堂の場合、MLBでのプレー期間が10年以上、かつ引退後5年が経過したら自動的にノミネートされる形となっております。
      そのため、野茂英雄も松井秀喜も自動でノミネートされ、得票数が足りずに翌年から外されました。
      機械的に入るので平等だとは思います。

      また、NPBの殿堂入りについても問題はありますが、MLBもそれなりに問題があり、個人的に一番納得いっていないのはビッグパピの殿堂入りです。彼は罰則規定がない時代に禁止薬物を摂取しており、早々に謝罪してその後はスクリーニングに引っかかったという話も無いのですが、一発で殿堂入りしました。
      そういう意味ではボンズやクレメンスなどと同じ扱いのはずですが、人気投票の様な側面があるためこのような結果になっています。
      A-Rodやマニー・ラミレスについては明確に罰則付きの時点でスクリーニング等で引っかかっているのでアウトですが、パピがOKならなぜボンズがダメなのかと考えてしまいます。完全なダブルスタンダードだと思うのですが、そういう議論はあまり聞こえません。
    • 広尾 晃
    • 2023年01月27日 11:30
    • seriseriさん

      エントリーに関して、同じやり取り前もしたような(笑)私がアップデートできてませんな。
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