ロシアのウクライナ侵攻は、NATO諸国がレオパルド2など最新鋭の戦車を供与したことで、第2段階に入った。実質的にロシア対NATOの戦争になったと言ってもよい。
もともと親ロ派の森喜朗や鈴木宗男はおいておくとしても、この「軍拡」に対しては賛否両論がある。
NATOが最新兵器を投入すれば、ロシアだって強力な兵器を持ち出してくる。イランや中国、北朝鮮などの後ろ盾もあるから、戦争は果てしない泥沼に入る。だから、どこかで停戦交渉すべきだ、という意見も出てきた。
一方で、今の状況でロシアとの和平は考えられない、ウクライナに強力な武器を与えてロシアをもっと押し返してからでないと和平のテーブルに着くことはできない、という考えもある。

遅ればせながら小泉悠の「ウクライナ戦争」を読んでいるが、小泉は後者の考え方だ。この戦争の最大の謎は「なぜ、この期に及んでプーチンが戦争を始めたのか?」ということだ。コロナ禍で世界が疲弊してる中で、さして国力もないロシアが、なぜ欧州を大乱に巻き込むような戦争をおっぱじめたのか?
小泉によればプーチンは「ルーシの秩序を取り戻す」ことを考えていた。ロシア、ベラルーシ、ウクライナは大ロシアの根源となる民族、国家であり、本来は一体化したものだった。そもそもウクライナと言う国家は存在せず、ポーランドの影響を受け始めてからウクライナは自分たちのアイデンティティを主張し始めたのだと言う。
プーチンは「ルーシの再編成=ソビエト連邦の版図の回復」のために、ウクライナ侵略を企図したのだと言う。要するに現実ではなく「史観」「イデオロギー」を根拠に戦争を始めたのだ。
我々がプーチンを「ロシアの国家元首」とみなしてから20年が経過している。この間曲がりなりにも国際秩序を尊重する政治家だったから、プーチンは「まとも」だと思う向きもあるが、独裁者として晩年に差し掛かったプーチンは窯変し「歴史的使命」を完遂するために、必要のない戦争を起こしたともいえよう。
NATOの脅威、ウクライナにできた親NATO政権の打倒などは、プーチンの野望を遂行するための「口実」に過ぎなかったのだ。
プーチンが失脚するか、勢力が激減してからロシアと交渉のテーブルに着かない限り、プーチンはウクライナに対して一歩も譲らないだろうし、結んだ和平条約も平気で破るだろう。
「もはや熱い戦争などおこりはしない」21世紀初頭に多くの学者がそういったが、我々はこの時代に新たなヒトラーを見ているのだ。
彼は和平も友好も、世界平和も望んでいない。ロシアの覇権以外は眼中にないのだ。
ウクライナと言う汚職のレベルではロシアと大差ない国に大量の兵器を送り込むことは、非常に厄介ではあるが、今の状況を打開するためには「プーチンを国際社会から退場させる」以外の選択肢はないのだと思う。
こののちさらに多くの命が失われることは心が痛むが、禍根をこれ以上拡げないためにも今、自由主義圏の軍事的結束が必要なのだと思う。

1960~62年柿本実、全登板成績
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一方で、今の状況でロシアとの和平は考えられない、ウクライナに強力な武器を与えてロシアをもっと押し返してからでないと和平のテーブルに着くことはできない、という考えもある。

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小泉によればプーチンは「ルーシの秩序を取り戻す」ことを考えていた。ロシア、ベラルーシ、ウクライナは大ロシアの根源となる民族、国家であり、本来は一体化したものだった。そもそもウクライナと言う国家は存在せず、ポーランドの影響を受け始めてからウクライナは自分たちのアイデンティティを主張し始めたのだと言う。
プーチンは「ルーシの再編成=ソビエト連邦の版図の回復」のために、ウクライナ侵略を企図したのだと言う。要するに現実ではなく「史観」「イデオロギー」を根拠に戦争を始めたのだ。
我々がプーチンを「ロシアの国家元首」とみなしてから20年が経過している。この間曲がりなりにも国際秩序を尊重する政治家だったから、プーチンは「まとも」だと思う向きもあるが、独裁者として晩年に差し掛かったプーチンは窯変し「歴史的使命」を完遂するために、必要のない戦争を起こしたともいえよう。
NATOの脅威、ウクライナにできた親NATO政権の打倒などは、プーチンの野望を遂行するための「口実」に過ぎなかったのだ。
プーチンが失脚するか、勢力が激減してからロシアと交渉のテーブルに着かない限り、プーチンはウクライナに対して一歩も譲らないだろうし、結んだ和平条約も平気で破るだろう。
「もはや熱い戦争などおこりはしない」21世紀初頭に多くの学者がそういったが、我々はこの時代に新たなヒトラーを見ているのだ。
彼は和平も友好も、世界平和も望んでいない。ロシアの覇権以外は眼中にないのだ。
ウクライナと言う汚職のレベルではロシアと大差ない国に大量の兵器を送り込むことは、非常に厄介ではあるが、今の状況を打開するためには「プーチンを国際社会から退場させる」以外の選択肢はないのだと思う。
こののちさらに多くの命が失われることは心が痛むが、禍根をこれ以上拡げないためにも今、自由主義圏の軍事的結束が必要なのだと思う。

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