ダルビッシュ有は、NPBでぶいぶい言わせていた時とどう変わったのか。昨年も1球ずつ追いかけていたので、データがある。この比較をしてみたい。
昨年一番の投球は、103球で阪神を4安打完封した6月1日の登板だと思うが、これに8月12日のソフトバンク戦、そしてMLB公式戦3戦を比較した。いろいろ見えてくる。



MLB3試合で17.2回を投げてすでに313球。9回あたり160球弱。これでは完投は覚束ない。平均球速は、4月9日が最速だが、これは速球の比率が多かったからだ。ただし最高速を見ると、ダルはここ2試合コントロールを優先して、速球をややセーブしているかもしれない。
投球数に占めるストライクの割合。NPB時代とストライク、ボールの比率が逆転している。また、ストライクの内訳をみると、MLBの打者はなかなか空振りしてくれないこともわかる。打者の質の差だろう。
被安打と凡打の球種。4/9のシアトル・マリナーズ=SEAの各打者はダルビッシュの4シームに照準を絞って打っていたことが解る。配球が直球系に偏っていたのだ。このあたりナポリとのコミュニケーション不足があったのかもしれない。このあとの2試合は被安打、凡打ともに球種が散らばっている。NPB時代の2試合を見てもわかるが、ダルは多彩な球種を使って打ち取る投手だ。このあたり、修正できたようだ。
1回当り球数と1人当り球数。安打や四球を出しているから1回当りの投球数が増えるのは当然だが、前回登板では1人当りの投球数が急増している。デトロイト・タイガース=DETの各打者がじっくり見ていたからだ。ストライクの見逃しが多かったことでもそれがわかるが、ダル自身も慎重になりすぎていた。球数の面では、前回登板が最悪だった。6.1回で121球はダルがいくら「もっと投げられる」といっても、多すぎる。
被打率はやはり左の方が高い。NPB時代からそういう傾向があった。MLBでは打線の6~7人は左かスイッチヒッターだ。中軸は特にそうだ。このこと自体はあまり気にする必要はないと思うが。
各打者の初球ストライク率、NPBではほぼ60%をキープしていたが、MLBでは40%台。これは、打者との戦いを優位に導くためには改善する必要があるだろう。
最下段は、各試合の球種の内訳。NPB時代は6~7種類の球種を使っていたのが、MLBではほぼ4種類。捕手が「覚えられない」と言っていたのは冗談ではなかったようだ。前述のとおり初登板では4シーム主体だったが、ここ2試合は多彩な球種を使っている。しかし2シームは投げるのをやめている。原因はわからない。
ナポリがスライダーを投げさせたがるのに対し、トレアルバはカッターを使っていた。カーブの比率も高まっている。緩急を使うべきだ、という判断があるのかもしれない。しかし、チェンジアップは投げていない。
こうした球種の使い分けは、ダルビッシュの問題なのか、チームの方針なのかはわからないが、多彩な球種を活かしつつあることが、成績向上に結び付いているのは間違いないだろう。
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MLB3試合で17.2回を投げてすでに313球。9回あたり160球弱。これでは完投は覚束ない。平均球速は、4月9日が最速だが、これは速球の比率が多かったからだ。ただし最高速を見ると、ダルはここ2試合コントロールを優先して、速球をややセーブしているかもしれない。
投球数に占めるストライクの割合。NPB時代とストライク、ボールの比率が逆転している。また、ストライクの内訳をみると、MLBの打者はなかなか空振りしてくれないこともわかる。打者の質の差だろう。
被安打と凡打の球種。4/9のシアトル・マリナーズ=SEAの各打者はダルビッシュの4シームに照準を絞って打っていたことが解る。配球が直球系に偏っていたのだ。このあたりナポリとのコミュニケーション不足があったのかもしれない。このあとの2試合は被安打、凡打ともに球種が散らばっている。NPB時代の2試合を見てもわかるが、ダルは多彩な球種を使って打ち取る投手だ。このあたり、修正できたようだ。
1回当り球数と1人当り球数。安打や四球を出しているから1回当りの投球数が増えるのは当然だが、前回登板では1人当りの投球数が急増している。デトロイト・タイガース=DETの各打者がじっくり見ていたからだ。ストライクの見逃しが多かったことでもそれがわかるが、ダル自身も慎重になりすぎていた。球数の面では、前回登板が最悪だった。6.1回で121球はダルがいくら「もっと投げられる」といっても、多すぎる。
被打率はやはり左の方が高い。NPB時代からそういう傾向があった。MLBでは打線の6~7人は左かスイッチヒッターだ。中軸は特にそうだ。このこと自体はあまり気にする必要はないと思うが。
各打者の初球ストライク率、NPBではほぼ60%をキープしていたが、MLBでは40%台。これは、打者との戦いを優位に導くためには改善する必要があるだろう。
最下段は、各試合の球種の内訳。NPB時代は6~7種類の球種を使っていたのが、MLBではほぼ4種類。捕手が「覚えられない」と言っていたのは冗談ではなかったようだ。前述のとおり初登板では4シーム主体だったが、ここ2試合は多彩な球種を使っている。しかし2シームは投げるのをやめている。原因はわからない。
ナポリがスライダーを投げさせたがるのに対し、トレアルバはカッターを使っていた。カーブの比率も高まっている。緩急を使うべきだ、という判断があるのかもしれない。しかし、チェンジアップは投げていない。
こうした球種の使い分けは、ダルビッシュの問題なのか、チームの方針なのかはわからないが、多彩な球種を活かしつつあることが、成績向上に結び付いているのは間違いないだろう。
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コメント
コメント一覧
何故投げないのか分かりかねますが…。
果たして投げないのは何か考えがあっての事なのかボールなど環境由来にて投げれないのか非常に興味があるポイントです。
MLBとNPBのボールはまったく感触が違うのでしょう。あるいは当地の乾燥した気候が、投球に影響を与えるのかも知れません。多くの投手が、日本時代とは異なる球種を勝負球に据えていたり、違った組み立てで投球しています。
黒田:2シーム増、4シーム減
斎藤:スライダー増、4シーム減
岡島:チェンジアップ増、カーブ減
上原:4シーム増、フォーク減
日本時代と同じ組み立てで勝負できたのは、野茂や佐々木のようなスプリッター投手ですかね。松坂は毎年スタイルが変わるので、よく分かりません。
ダルビッシュがいまのところ、きちんとコマンドできる球種は4シームとカーブだけ。得意のスライダーは、さすがにすっぽ抜けは減ってきましたが、逆球が多くてまだ少し危険です。
カッターと2シームはまだまだ。チェンジアップは「それどころではない」といった感じでしょうか。いまは実戦の中手探りで「どの球が使えるか」を模索している段階なのでしょう。