他のチームの選手と合同自主トレをするのが一般的になって久しいが、現場の指揮官でもこれに異を唱える人がいる。

昨日紹介した、中日監督の立浪和義が、山本由伸と一緒に合同自主トレをした高橋宏斗が、フォームをそっくり真似したことにクレームをつけたのがその好例だが、今度は、阪神監督の岡田彰布が、柳田悠岐と合同自主トレをした佐藤輝明がそっくりなフォームに変えたことに、ダメ出しをした。岡田はサトテルのフォーム改造を、自身が考えているのと「真逆やもんなあ」と言ったと言う。

この2人の指揮官に共通しているのは、つい最近、現場に戻ってきたと言うことだ。

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彼らが現役のときはフォームの改造は、指揮官、コーチが主導して、選手に「こうしろ」「ああしろ」と指導をした。選手の意志で「こうしたい」ということもあったが、若手、結果が出ていない選手は、フォーム改造も上のことを言うのが常だった。

しかし過去には、「上の言う通りフォームを変えて」結果が出なかったり、不振に陥ったりした選手もいる。中には指導者やコーチが変わるたびに「違う方向性のフォーム改造を指示されて」潰れてしまった選手もいる。

今のフォーム改造は「選手の自主性に任せる」のが主流になっている。その選手が「自分で動きやすい」「力を出すことができる」フォームを自分で探り当てるのが一番良いのだ。
コーチは「相談役」として、選手の話を聞いて一緒に作り上げるのが理想的だ。
ソフトバンクの高村コーチは、キャンプインの時に投手のフォームが変化していたら、それについて選手の話を聞き、球速や制球力が向上していれば、その方向での改造を認めるが、そうでなければ選手とよく話をして元に戻させると言った。

しかしコーチよりも立場が上の監督の場合は、フォーム改造に言及するときは「やめろ」か「やれ」かの二者択一になってしまう。これは難しいことだ。

とりわけ自軍の指導者ではなく、他チームの選手や指導者の言うことを聞いてフォームを改造した場合には、監督やコーチはメンツを潰されたと思ってカチンとくる様だ。

根鈴雄次さんのところにもNPBの選手がフォーム、打法の改造のために来る。杉本裕太郎は本人も納得し、チームも承認したのでそのままになっているが、若手打者の多くは打法を教えても、チームに戻って元のフォームにさせられることが多いと言う。また、フォームをめぐってNPBの指導者が話をしにやってきたこともあると言う。

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こういう騒動、MLBではまず起こらない。選手のフォームは選手自身が創り上げる。コーチは聞かれればアドバイスをするだけだ。手取り足取り指導をして、結果が出なければコーチの責任になるし、下手をすれば訴えられかねない。
大谷翔平はMLBに来てから打法も投法も大きく変わったが、監督やコーチがこれを指示した形跡はない。ドライブラインなどのジムに通って、専門家に相談しながら自分の意志で改造したのだ。

野球選手は個人事業主なのだから、どんなフォームでどんな野球をするかは選手自身が選択するのが基本だ。高校時代から「あーしろ、こーしろ」と言うのが当たり前になっていた日本野球ももう一段の進化が必要だろう。

また立浪中日はもとよりのこと、岡田阪神も、選手とのコミュニケーションが不足しているのではないかと思う。



NOWAR


1960~62年柿本実、全登板成績

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