フルカウントは、最近守備範囲が広くなって、経営者にも話を聞くようになった。広島の松田オーナーへのインタビューは出色の出来だった。
新井カープ1年目は「ひょっとしたら、ひょっとする」 オーナーも唸る新監督の資質

ドームは「絶対嫌じゃ」 ボロカス言われても猛反対…天然芝にこだわった広島オーナー

「野球って限界産業」売上捨てて“自由席”復活 広島オーナーの狙い「今、一番心配」

10年ほど前、広島にいるうちの甥っ子が、広島カープの入社試験を受けたことがあった。国立大の野球部出身で、家も広島の名家だったから最終面接まで行ったが、松田元オーナーが出てきて
「今年は女子しかとらんのだわ、男はいらんので悪いけど帰ってくれるか」と言われたとのことだ。
部下がいろいろおぜん立てしたことを、ひっくり返したのだろう。中小企業の親父そのものだ。

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今回の3つのインタビューもまさに、その通りで、広島東洋カープのことは72歳のこの親父が最終決裁者で、全部決めているのだろう。その結果として良いこともある。

例えば二代目広島市民球場=マツダスタジアムが、素晴らしい球場になったのは、松田オーナーが「ドームは『絶対嫌じゃ』ボロカス言われても猛反対」したからだ。この球場はカープのものではなく、広島市が税金を出して造ったものだが、ドームにしたいと言う商工会議所に反対して天然芝の青天井の球場にした。これは、大きな功績だ。日本では「税金をプロ野球に使うなんて」という人が多いが、税金を私企業のために使うのは、自治体の至極真っ当な経済振興策だ。事実それで広島市は潤っているのだ。これなどワンマンの良い部分だろう。

しかし一方で、広島はトラックマンを最後まで導入しなかった。緒方監督時代に、入れてくれと言いに行ったが、松田オーナーは
「優勝しとるのに、なんでそんなもの入れにゃならんのだ。そんなもんなくても、コーチがしっかり選手を見りゃええのだ」と言ったと言う。

一事が万事この調子なのだ。
広島東洋カープの限界は、72歳のオーナーの限界と重なっているのだ。
そのことを知ることができたのは、このインタビューの大きな収穫だ。


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NOWAR


1960~62年柿本実、全登板成績