デーブ大久保コーチの「2000スイング」を批判した、元オリックスの西浦颯太を巨人ファンが猛攻撃していると言う。
西浦はYouTuberであり、世間に波風を立てて飯を食うことになるのだから、この手の批判、バッシングはつきもので、むしろそれでアクセスが上がる方がよいのだが「ファン」と名の付く面々と「議論」したり「説得」するのは、徒労に終わるし、無駄な努力だと思う。

ファンはもともと「熱狂」と言う意味だ。「私はこの選手のこういうところが好きだから、ファンになった」「このチームのこういうカラーが好きだから応援している」と客観的に説明できるファンもいるにはいるが、多くは「地元だから」「友達が応援していたから」「テレビで見て良いと思ったから」など雑多な動機でファンになっている。

「こういうところが好きだから」ではなく「ひいきのチームのことは、どんなことでも好き」「好きな選手はとことん応援する」ようなファンは、いわば「無敵」であって、理屈も損得も度外視してその選手に声援を送っている。

西浦の「2000スイング批判」には、それなりの「理」もあり「説得力」もある。また、今の野球のトレンドに鑑みても「いうべき意見」だったと思うが、それを理解できるのは「理性的なファン」だけだ。
そもそも「理性的なファン」と言うのは反語めいている。ファンと言うのは「理性」ではなく「感情」「熱狂」なのだから。

そういうファンにとっては西浦の言葉は「巨人、巨人のやり方をディスっている」としかならない。説得のしようもない。彼らは自分が贔屓するチームが「悪口を言われた」としか受け止めていないのだから、理非を分けて説明しても伝わらない。
ファンは声の大きさ、圧力の強さでディスった人間に「謝罪させたい」そして「抹消したい」と思っているだけだ。
西浦の難病を汚い言葉で罵ったのも、そういう「ファン」のたぐいだろう。

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話は大きく飛ぶが、ドナルド・トランプの支持者は、トランプがどんなおかしなことをしようと、矛盾したことを言おうと、大声援を送るのだ。トランプ個々の政策に対して理解したうえで支持を表明しているのではなく「トランプはディープステートから我々を救う救世主だ」と勝手に思い込んで、熱狂的に支持し、ついには連邦議会議事堂に乱入までしたのだ。

要するにファンは「理非」でも「道理」でもなく「感情」が動機で行動を起こしているから「御しがたい」のだ。
そう言う手合いとまともに相手をしても、向こう傷を負うばかりだ。「無視する」以外に方策がないのが正直なところだ。


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1960~62年柿本実、全登板成績