日大アメフト問題について追及するメディアの足取りが重くなったと感じる。圧力もあるだろうが、論点が散らばっていてバリューに乏しいと思ったメディアが多いからではないか。一度整理してみたい。
1.警察と日大の癒着

前にも書いたが、昨年の春以降、警視庁に対し、日大アメフト部が大麻など薬物を使用しているという情報が複数提供された。しかし、警視庁は日大アメフト部への捜査を進めることなく、日大側に情報提供し、「薬物乱用防止教室」まで開いたという。

通常、永山絢斗のように薬物使用の疑惑が生じた人間は、警察の手で慎重に捜査が進められる。そして動かぬ証拠を押さえたうえで、逮捕に踏み切るのだ。

しかし日大の案件では警視庁は動かなかった。警察と日大の癒着があったと見るべきではないか。

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2.沢田康広副学長

そのキーマンが沢田康広副学長だった。日大法学部を卒業し、大学院で法学研究科博士前期課程を修了。その後、東京地方検察庁総務部副部長や、宇都宮地方検察庁次席検事を歴任。18年4月より法学部で教授を務めている。
検察官として警察、警視庁と太いパイプを持っている。日大副学長になったのも「警察とのコネ」がモノを言ったのだと思うが、警視庁はおそらくこの沢田副学長に気を遣って、摘発へ向けて動かなかったのだろう。情報提供はこの副学長に行われたのだろう。

日大側には昨年10月の段階で保護者から薬物使用の情報が寄せられた。さらに部員の一人が自己申告した。しかしこの段階でも日大側はこれを事件にせず、厳重注意にした。

内部告発は以後も続いた。また警視庁からの警告もあった。7月には大麻片と思しき植物カスも見つかったが、この期に及んで日大側は、学生に「自主」することを求めた。沢田副学長は「教育的配慮」と言ったが、犯罪者を確認しながら警察に通報しないのは「犯人隠避」という立派な犯罪だ。

3.日本大学スポーツ科学部の保護者の告発

事件がここまで動いたのは、7月に入って各メディアに送られた保護者の告発がきっかけだ。
そこには
「昨年、寮で大麻を吸っている上級生のチームメイトがいるとのことで、保護者会が開かれました。大学の調査で上級生たちは大麻を吸ったことを認めました」
と書かれていた。この告発によって、メディアは日大内部で行われていた隠ぺい工作について把握し、事件を追求し始めたのだ。

3つのポイントは以上。

日大側の記者会見を受けて警察は
「会見で警察から『事実なら自首させてほしい』と言われたと話しているが、そんな事実はない。向こうが『調査するので大麻所持を確認したら出頭させます』と言ってきた」
と反論している。共謀して事件を隠ぺい、あるいは矮小化しようとした日大と警察の足並みが乱れ始めたということだろう。

こうした動きとは裏腹に、日大はアメフト部に課していた無期限活動停止処分を解除し、逮捕された部員のみ無期限活動停止処分とした。この事件を「過去のもの」とし、尻尾切りをして、アメフト部の存続、組織防衛に走ったのだ。
しかし関東学生アメフト連盟は、「当面の間の出場資格の停止」を決定した。世間の日大問題への風当たりは非常に厳しい。

田中英壽理事長退任後も、魑魅魍魎がうごめく伏魔殿のような日大にあって、林真理子理事長は、何の機能も果たしていないのだ。
林真理子は週刊文春にコラムを持っている。私は毎週読んでいるが、本当にくだらない。曽野綾子やデヴィ夫人とさほど変わらない「セレブおばさんの戯言」だ。

しかし日本メディアのエースで4番、文春砲の動きが悪いのは、このどうでもいいコラムのせいなのかもしれない。

鬼より怖い文春に二の足を踏ませているとすれば、林真理子理事長も仕事をしたということになろうか。


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先発全員奪三振達成投手/1994~2023