東スポ 里崎智也
「今年、噂されてるのが上沢直之(日本ハム)、今永昇太(DeNA)、山本由伸(オリックス)、高橋光成(西武)の4人ですね。ひょっとしたらみんないい契約で行ける可能性がある」
他のメディアでは楽天の松井裕樹の名前も挙がっている。
今季の5投手の成績

FA権は高卒だと累計8年、大学、社会人卒だと累計7年で取得できる。海外FA権は累計9年だ。FA権を取得、あるいは取得見込みの投手は2人いるが、海外FA権を取得しそうなのは松井裕樹だけ。
他の投手はMLBに移籍するとすれば、ポスティング移籍になりそうだ。

セは今永一人だが、パは規定投球回数に達している投手が3人とセーブ王が流出しそうだ。
パ・リーグは昨年の千賀滉大に続いて4投手に移籍の可能性がある。パは球速の速い優秀な投手があとからあとから出てくるが、そういうエース級が根こそぎMLBに移籍しそうな様相だ。

日本人投手のMLB流出は、野茂英雄が挑戦した1994年以来、2017年と22年を除いて毎年続いているが、1度に5投手が流出するとすれば史上最多。
2007年から2009年まで、3年連続で毎年4投手が流出したが、これを上回る「人材流出期」が始まる可能性もある。
個々の選手について言えば、能力のある選手が「上のレベル」を目指すのは好ましいことだと思うが、NPBにしてみれば「エースは根こそぎ移籍する」となると、かなり深刻な話だ。

「NPBかMLBか」という「選択肢」があるのではなく「エースになったらMLB挑戦」が既定路線化しつつある。
何といってもその背景には「経済格差」がある。
NPB選手の年俸は、山本由伸の6.5億円が最高、5億円以上は7人しかいないが、MLBはバーランダー、シャーザーの約63億円を筆頭に、3000万ドルプレイヤーが16人もいる。平均年俸は日本が4312万円なのに対し、MLBが5.56億円。円安も深刻な影響を与え、その差は10倍以上に広がっている。
そもそもNPB球団では年俸総額が1球団40億円前後。MLBに移籍すれば、球団の年俸総額に匹敵する年俸を複数年にわたって獲得できる可能性があるのだ。山本由伸は8年300億円が固いと言われている。
その上に、投手に限定すれば「NPBのエース級は、そこそこ通用する」ことがほぼ確実だ。近年でも有原航平や牧田和久などNPBの一線級の投手が失敗する例はあるが、大谷翔平は別格としても、菊池雄星、前田健太、千賀滉大と、ローテを維持する投手は出てきているのだ。
NPB球団は引き止めるすべがない。どうせ出ていかれるなら、ポスティングフィーがはいるポスティングの方がよいと考えているのだ。ずいぶん減ったが、それでも最高20億円、NPB球団の年俸総額の半分近い資金を手にできるのだから。
佐々木朗希なども故障しない限りは数年でMLBに移籍するのが確実だ。
MLBは北米4大スポーツとの競争もあり、様々なビジネスを展開してマネタイズをはかっている。有力球団の年俸総額は300億円を超えているが、それでもビジネスになっている。
しかしNPB球団はひたすら「現状維持」が基本の中で「昨対何%」に汲々としている。コロナ下で赤字転落して、そこからの回復でほっとしている球団が多い。
経済環境、そして経営姿勢の差によって巨大な格差が生じたために、日本は自国の優秀な選手が海外に出ることを停めることができなくなっている。
このあたり、日本ビジネスが置かれた境遇を象徴しているようにも思う。
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1972年外木場義郎、全登板成績【3度目の無安打試合達成】
今季の5投手の成績

FA権は高卒だと累計8年、大学、社会人卒だと累計7年で取得できる。海外FA権は累計9年だ。FA権を取得、あるいは取得見込みの投手は2人いるが、海外FA権を取得しそうなのは松井裕樹だけ。
他の投手はMLBに移籍するとすれば、ポスティング移籍になりそうだ。

セは今永一人だが、パは規定投球回数に達している投手が3人とセーブ王が流出しそうだ。
パ・リーグは昨年の千賀滉大に続いて4投手に移籍の可能性がある。パは球速の速い優秀な投手があとからあとから出てくるが、そういうエース級が根こそぎMLBに移籍しそうな様相だ。

日本人投手のMLB流出は、野茂英雄が挑戦した1994年以来、2017年と22年を除いて毎年続いているが、1度に5投手が流出するとすれば史上最多。
2007年から2009年まで、3年連続で毎年4投手が流出したが、これを上回る「人材流出期」が始まる可能性もある。
個々の選手について言えば、能力のある選手が「上のレベル」を目指すのは好ましいことだと思うが、NPBにしてみれば「エースは根こそぎ移籍する」となると、かなり深刻な話だ。

「NPBかMLBか」という「選択肢」があるのではなく「エースになったらMLB挑戦」が既定路線化しつつある。
何といってもその背景には「経済格差」がある。
NPB選手の年俸は、山本由伸の6.5億円が最高、5億円以上は7人しかいないが、MLBはバーランダー、シャーザーの約63億円を筆頭に、3000万ドルプレイヤーが16人もいる。平均年俸は日本が4312万円なのに対し、MLBが5.56億円。円安も深刻な影響を与え、その差は10倍以上に広がっている。
そもそもNPB球団では年俸総額が1球団40億円前後。MLBに移籍すれば、球団の年俸総額に匹敵する年俸を複数年にわたって獲得できる可能性があるのだ。山本由伸は8年300億円が固いと言われている。
その上に、投手に限定すれば「NPBのエース級は、そこそこ通用する」ことがほぼ確実だ。近年でも有原航平や牧田和久などNPBの一線級の投手が失敗する例はあるが、大谷翔平は別格としても、菊池雄星、前田健太、千賀滉大と、ローテを維持する投手は出てきているのだ。
NPB球団は引き止めるすべがない。どうせ出ていかれるなら、ポスティングフィーがはいるポスティングの方がよいと考えているのだ。ずいぶん減ったが、それでも最高20億円、NPB球団の年俸総額の半分近い資金を手にできるのだから。
佐々木朗希なども故障しない限りは数年でMLBに移籍するのが確実だ。
MLBは北米4大スポーツとの競争もあり、様々なビジネスを展開してマネタイズをはかっている。有力球団の年俸総額は300億円を超えているが、それでもビジネスになっている。
しかしNPB球団はひたすら「現状維持」が基本の中で「昨対何%」に汲々としている。コロナ下で赤字転落して、そこからの回復でほっとしている球団が多い。
経済環境、そして経営姿勢の差によって巨大な格差が生じたために、日本は自国の優秀な選手が海外に出ることを停めることができなくなっている。
このあたり、日本ビジネスが置かれた境遇を象徴しているようにも思う。
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1972年外木場義郎、全登板成績【3度目の無安打試合達成】
コメント
コメント一覧
これはもう「流出」でいいんでしょうね。
相変わらずパの選手が多いのは、球団の経営姿勢とも関係あるように思います。何というか、ビジネス感覚がパのほうが高いように思います。それが監督や選手にも浸透していて、要するに昔ながらの滅私奉公的な、徒弟制度的なプロ野球をやっているのが、セなのだと思います。
広尾さんの言われる「経済格差」が進めば進むほど、NPBの従属化は強くなるのでしょうね。
パリーグに球速のあるエースが頻繁に出てくるのはドラフトへの姿勢が問題ではないでしょうか。セリーグはいまだに東京六大学にこだわっているような気がします。
六大学は、甲子園からのエリートが到達するところであって、伸びしろのある埋もれた才能の集まるところではないのでしょう。
新興リーグのほうが変なしがらみもないし、契約金も安く抑えられる、ハングリーな選手が集まりやすいのではないでしょうか。