昭和の時代の球場は、両翼90m、中堅110mが標準だった。MLBの両翼100m、中堅120mと比べても、明らかに「小さかった」わけだ。
しかし1988年、両翼100m、中堅122mの東京ドームが開場し、それからNPBの本拠地球場は、約10年の歳月をかけて多くの球場が両翼100m、中堅120mと、MLBの球場とほぼ同じサイズになったわけだ。

東京ドームができたときは「こんな大きな球場でホームランが出るのか?」と言われた。しかし東京ドームを本拠とする巨人の松井秀喜は、2002年に50本塁打を打っている。球場の大きさに伴って選手もパワーアップしたのだ。

公認野球規則には
【付記】 (a) 1958年6月1日以降プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場は、本塁より左右両翼のフェンス、スタンドまたは左右両翼のフェアグラウンド上にあるプレイの妨げになる施設までの最短距離は325㌳(99.058㍍)、中堅のフェンスまでの最短距離は400㌳(121.918㍍)を必要とする。
  (b) 1958年6月1日以降現在の競技場を改造するにあたっては、本塁より左右両翼およびフェンスまでの距離を、前記の最短距離以下に短縮することはできない。

とある。「プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場」とあるから、すべての球場が規則違反ではなかったが、多くの球場が30年以上も「規則よりも小さいサイズ」で野球をしていたわけだ。




1988年になってこれを改める動きが出てきた。
現在の12球団本拠地球場のサイズ

球場サイズ


実は両翼とセンターだけのサイズでいえば、甲子園がハマスタに次いで小さい。公認野球規則に相当足りない。しかし甲子園が「広い」と称されるのは、左右中間が12球団で最も長い118mもあるからだ。甲子園は創設された当時、ベーブ・ルースが「Too Big」と言ったほど大きくて両翼110m、中堅120m、左右中間は128mもあったと言う。要するに扇状に膨らんだ形だったのだが、今もその形状を踏襲して左右中間が最も長いのだ。

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対照的に東京ドームは、出来た当初は「ホームランが出るのか」と言われたが、今は最も本塁打が出やすい球場とされる。それは左右中間が110mと最も短いからだ。例えれば東京ドームは「そろばん玉」みたいな形をしている。巨人がセ・リーグでダントツ最多の164本塁打を打っているのと関連があるとみるべきだろう。

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バンテリンドーム、京セラドーム、ベルーナドームなどは「標準サイズ」。そしてソフトバンクのペイペイドームは、本塁打を量産するためにホームランテラスを増設した。左右中間は東京ドームと同じサイズになっている。近藤健介の本塁打26本の内、実に15本がこの球場だ。

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球場の「広さ、狭さ」が実は「左右中間」によるのだというの、再認識しておきたい。


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