スポーツ選手の契約におけるオプトアウトとは、長期契約を結ぶ際に、契約期間の途中で選手がその契約を見直すことを言う。
たとえば、今季の中田翔は去年、巨人と年俸3億ノ3年契約を結んでいたが、オプトアウト条項があったので、中田の方からこの契約を破棄して中日と契約を結びなおしたわけだ。選手が、契約時点と状況が変わって、契約を見直したいと思ったときに、それができるのがアプトアウトだ。

オプトアウト契約は、伸び盛りの若手の選手が結ぶ契約でよくみられる。契約当初の評価=報酬を大きく上回る活躍をした際には、オプトアウトして別の契約に結びなおしたりする。また他球団と契約したりする。
また中田翔のようなベテラン選手の場合、状況が変わって出場機会が確保できないと見込まれる際には、オプトアウト条項が入っていれば契約破棄できるのだ。

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しかし、大谷のような超大型契約では、むしろオプトアウト条項を設けるのは少ない。
まず、大谷はこの契約を結んだ時点で、MLB史上最高の年俸となる。大谷が球界最高の成績を残すことを前提として、空前の大型契約を結んだので、ここから見直すことは「ありえない」ということになる。

この契約は、ドジャース側が巨大なリスクを一方的に背負うことを意味している。MLBには巨額の契約を結んだとたん、全く働かなくなった選手がたくさんいる。いわゆる不良債権化だ。
大谷翔平の今年までの同僚のアンソニー・レンドーンは2020年に6年2.45億ドルの大型契約を結んだが、それ以降の4年で計200試合しか出場せず、全く期待を裏切っている。エンゼルスが本格的な補強ができないのはレンドーンと2019年から12年4.265億ドルの契約をしたマイク・トラウトの負担が大きかったからだ。

財力のあるドジャースは、そうしたリスクを覚悟で大谷翔平と契約した。
大谷は「金に目がくらんで、生活態度が一変する」ような愚かな選手ではない。健康管理に極めて熱心で、コンディション維持に全力を注いでいる。
ドジャーズは、そういう大谷に全幅の信頼を置いているのだろう。

契約は2024年から2033年まで、つまり契約満了時に大谷は39歳になる。いったいいくつまで大谷は「超人」でいられるのか?二刀流はベテランになっても続けるのか。

大谷翔平のドラマの「第2幕」がはじまったのだ。


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