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今永昇太も上沢直之も「一番契約金が高い球団と契約した」わけではないようだ。
日刊スポーツ
DeNAからポスティングシステムでカブスに移籍した今永昇太投手(30)に対し、レッドソックスが年平均でカブスより高額オファーをしていたと米メディアが伝えた。
2年契約で3年目と4年目が条件を達成した場合に自動的に延長される契約形態で、年平均ではカブスより高額だったという。


デイリー
関係者によると、上沢は複数の球団からのメジャー契約のオファーを断り、レイズのマイナー契約を選択したという。

松井秀喜がいたころのヤンキースで若手スラッガーとして売り出し中だったロビンソン・カノは9年目の2013年に10年総額2.4億ドルでマリナーズに移籍。イチローの抜けたマリナーズの中軸打者になった。2014年の日米野球でも来日。

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この時に西勇輝の投球を右足小指に受けて骨折したのは気の毒だったが。マリナーズ時代は活躍したが、メッツに移籍後、禁止薬物の使用をきっかけとして凋落した。

彼などはまだ活躍した時期があるからいいが、MLBでは大型契約したとたんに期待を裏切るような選手が、散見される。
契約の中身をしっかり確かめもせずに、大金に飛びつき、生活が一変し、成績が下落し、それを無理に挽回しようとして薬物に手を出すようなパターンは非常に多い。

しかし大谷翔平も含め、昨今の日本人選手は「金だけで動かない」ことが多い。細かな契約条件を確認したり、練習環境や、チームの体制、監督やGM、経営者などについても細かくチェックして契約する。

今永昇太がレッドソックスのオファーを蹴ったのは、フェンウエィパークがヒッターズパークであることもあるだろうが、金額以外の条件面に問題があったのか?GMや経営陣を信頼できなかったのか?あるいは口さがないアメリカ東部のメディアを忌避したか?個人的にシカゴが好きだったということもあるようだが。

上沢が他球団のメジャー契約を蹴ってレイズとマイナー契約したのは、理解に苦しむところだ。単年契約とか、金額面で不当に低いとか、条件面が劣悪だとか。
レイズとの契約形態はメジャー昇格後に年俸が上昇するスプリット契約。2月から始まるメジャーのキャンプに招待選手として参加し、結果を出してメジャーに昇格すれば、年俸は最低保証額の74万ドル(約1億円)ではなく、年俸と出来高を合わせ、総額350万ドル(約5億1000万円)に達するという。
春季キャンプで結果を残さないとマイナー送りになる「キャンプ招待選手」を選択したのは、上沢のプライド、男気だといえよう。

2人がこうした決定をする背景には「教育の高さ」もあると思う。今永は大卒、上沢は高卒だが基本的な学力、社会常識を身に着けている。また球団でも社会人教育をする。

カノのようなドミニカ共和国出身の選手は10代半ばでMLBのアカデミーに入る。そこでは「野球」と「英語」を学びはするが、社会常識は学ばないだろう。
そうした基礎的な教育水準の高さが、MLB移籍に関する判断につながっているのではないか。

それに加えて、MLBにいる先輩選手が良いアドバイスをしているのではないか?ファンの期待を裏切らずに長くプレーすることを考えれば契約は「金額」だけでなく「質」も考慮すべきだと、ダルビッシュ有あたりが話しているのではないか?

MLBサイドとしても、契約に際して、日本人選手のリテラシーの高さは、織り込み済みになりつつあるのではないか。「金ではない」選択をした2人の選手に期待したい。



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