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私は江川卓は嫌いだ。例の「江川事件」のときは、本当に「神も仏もないのか」と思ったものだ。
しかし彼は読売ジャイアンツに入団して、選手として普通にプレーしたのだ。入団時にトラブルがあったが、彼は9年間、投手として他の選手と同様にチームに貢献したのだ。

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デビューから引退まで全シーズン規定投球回数に達し、オールスターに8回出場、MVP1回、最多勝2回、最優秀防御率1回、最多奪三振3回、期間は短いが圧倒的な成績を残した。

しかし江川は「野球殿堂入り資格」を失効している。

引退後、5年が経過した1993年に殿堂入り資格ができたが、1票しか得票できずに資格失効。これは記者の判断だから仕方がないが、江川は以後、エキスパート表彰部門でもエントリーされたことがない。

現時点では、江川卓は江夏豊、清原和博とともに、殿堂入り候補になる資格を失っているという。

野球殿堂表彰委員会規定には

1)試合で表現した記録、技術が優れている者 (2)所属チーム及び野球の発展に顕著な功績をあげた者 (3)野球に対し誠実であり、スポーツマンシップを体現した者 (4)ファンに野球の魅力を伝えた者 なお、完全試合の投球、未曽有の長距離本塁打、単年度の大記録、実働が短期間での活躍等をもって、野球殿堂入りとして選考してはならない

とあり、江川は江夏、清原同様、(3)に抵触しているという。
入団時のトラブルのことを言っているのだろうが、彼は『違法状態』で入団したわけではない。「空白の1日」に関しては、コミッショナーがこれを否定し、巨人にペナルティを与えたが、その後「コミッショナーの強い要望」でドラフトで指名した阪神から巨人にトレード移籍が決まった。江川は、プロ入りから1か月登板していないが、これは「謹慎」ではなく「自粛」だった。

以後、江川は巨人のエースとして活躍した。入団のトラブルはあったにしても、プロ野球選手江川は、大きなトラブルを起こすことなくキャリアを終えた・
プロ野球選手としては、何の落ち度もなくプレーをしたが、江川は殿堂入りの資格を失っている。
そしてエキスパート部門の候補になる資格もない。

江川がトラブルを起こしたのは入団時であり、それは彼一人の画策ではなく、巨人、読売新聞の横暴であり、江川はそれに乗ったに過ぎない。そして巨人入団は金子鋭コミッショナーの判断だ。
それがスポーツマンシップに反しているというなら、球団とコミッショナーにもペナルティを課すべきだ。

メディア、記者は球団やコミッショナーを叩くのは怖いから、叩きやすく反撃も圧力もない江川卓一個人を叩いているのだ。しかも40年も経ってから。今の投票をする記者の大半は、江川事件を知らないにもかかわらず、江川を排除し続けている。

私は江川卓が「殿堂入りにふさわしい」とは思っていない。9年、135勝は数字的に足りない。一方で131勝の外木場が殿堂入りしているのは完全試合の投球、未曽有の長距離本塁打、単年度の大記録、実働が短期間での活躍等をもって、野球殿堂入りとして選考してはならないという規定に反していると思う。

江川を江夏豊や清原和博と同列に扱うのは、まったく不当だ。言論の担い手であり、一般人より「正義」「人権」について高い見識を持っているべき記者が、この状態を放置しているのは、嘆かわしいとしか言いようがない。



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