
日刊スポーツ
北青鵬が相撲協会に引退届提出 日常的な後輩力士への暴力判明、部屋内での金銭トラブルも
大相撲の「引退届」は、プロ野球の任意引退よりもはるかに厳しい。
関取以上になって「引退届」を出せば、現役復帰の道は閉ざされる。明治以降で、関取になって引退、廃業し、番付に復帰したのは春秋園事件の離反者を除けば、戦前の大関清水川だけだ。清水川は父が嘆願書を出して自殺したことで、特例的に復帰が認められた。
このオフに楽天の安樂智大が、北青鵬と同様、いじめなどのトラブルを起こして自由契約となったが、安樂は球団が認めれば、復帰の可能性はある。
しかし北青鵬は、たとえ師匠の宮城野が復帰を許しても、相撲界の掟によって復帰はできない。一度番付から消えた力士は、二度と戻ることができないのだ。
昭和の時代の大相撲は、規範意識も緩く、裏社会とのつながりもあり、極めてルーズな世界だった。八百長が横行していたし、相撲部屋ではいじめやリンチは普通にあった。以前に書いたが巡業などで気に入らない力士を「布団蒸し」で殺害することさえあった。
また力士を辞めた人間の多くが、暴力団など裏社会の人間になった。
端的に言えば、大相撲界は「まともな社会」とは言えなかった。
そうした認識が、どんどん変わったのは、平成以降、様々なスキャンダル、トラブルが続出したからだろう。
2010年には大相撲の力士、親方による「野球とばく事件」が発覚。
2011年に週刊ポストが報じた「八百長事件」では、春場所開催が中止になり、19人もの力士が引退勧告を受けた。
これを受けて大相撲人気は急落した。2012年の九州場所。

こうした深刻な不祥事の背景には、モンゴル出身力士を中心とする外国人力士が、番付上位を占めるようになり、親方、相撲部屋の統制が弱くなったことがある。
この時期から、一門の縛りが弱くなり若手の親方が部屋をもって独立することが多くなったが、そうした新興部屋の谷町、スポンサーにはベンチャー系の企業が付くことが多くなった。その中には怪しげな経営者も多く、彼らが世間知らずの親方に、おかしなことを吹き込むようにもなったのだ。
大相撲のイメージは悪化し、力士数は減少し続け、全盛期は900人を超えていたのが昨年は500人台にまで落ちた。
大相撲はこの状況に危機感を抱き、コンプライアンス委員会を設置して、不祥事に対して厳しい処分を科すようになった。
今回の不祥事では、北青鵬の角界追放だけでなく、師匠の元白鵬の宮城野も2階級降格で平年寄になった。部屋の解体の話も出ている。
大相撲は必死に浄化を図っている。しかし相撲界を目指す日本の若者は激減している。アスリートの年収が急上昇するなか、1億~2億円程度が上限の相撲界の魅力が非常に乏しくなっているのに加えて、力士が短命に終わることが世間に知れ渡ったことが大きい。
こうした「浄化の取り組み」とともに「大相撲人気挽回への取り組み」が進まなければならないが、こちらは遅々として進まない。
野球界も「野球離れ」への対策が後手に回っているが、大相撲はさらに深刻だ。
春場所のチケットの売れ行きは好調だそうだが、お客が入っても、力士の成り手がこれ以上少なくなっては、いつか興行が成り立たない時期がやってくるだろう。
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関取以上になって「引退届」を出せば、現役復帰の道は閉ざされる。明治以降で、関取になって引退、廃業し、番付に復帰したのは春秋園事件の離反者を除けば、戦前の大関清水川だけだ。清水川は父が嘆願書を出して自殺したことで、特例的に復帰が認められた。
このオフに楽天の安樂智大が、北青鵬と同様、いじめなどのトラブルを起こして自由契約となったが、安樂は球団が認めれば、復帰の可能性はある。
しかし北青鵬は、たとえ師匠の宮城野が復帰を許しても、相撲界の掟によって復帰はできない。一度番付から消えた力士は、二度と戻ることができないのだ。
昭和の時代の大相撲は、規範意識も緩く、裏社会とのつながりもあり、極めてルーズな世界だった。八百長が横行していたし、相撲部屋ではいじめやリンチは普通にあった。以前に書いたが巡業などで気に入らない力士を「布団蒸し」で殺害することさえあった。
また力士を辞めた人間の多くが、暴力団など裏社会の人間になった。
端的に言えば、大相撲界は「まともな社会」とは言えなかった。
そうした認識が、どんどん変わったのは、平成以降、様々なスキャンダル、トラブルが続出したからだろう。
2010年には大相撲の力士、親方による「野球とばく事件」が発覚。
2011年に週刊ポストが報じた「八百長事件」では、春場所開催が中止になり、19人もの力士が引退勧告を受けた。
これを受けて大相撲人気は急落した。2012年の九州場所。

こうした深刻な不祥事の背景には、モンゴル出身力士を中心とする外国人力士が、番付上位を占めるようになり、親方、相撲部屋の統制が弱くなったことがある。
この時期から、一門の縛りが弱くなり若手の親方が部屋をもって独立することが多くなったが、そうした新興部屋の谷町、スポンサーにはベンチャー系の企業が付くことが多くなった。その中には怪しげな経営者も多く、彼らが世間知らずの親方に、おかしなことを吹き込むようにもなったのだ。
大相撲のイメージは悪化し、力士数は減少し続け、全盛期は900人を超えていたのが昨年は500人台にまで落ちた。
大相撲はこの状況に危機感を抱き、コンプライアンス委員会を設置して、不祥事に対して厳しい処分を科すようになった。
今回の不祥事では、北青鵬の角界追放だけでなく、師匠の元白鵬の宮城野も2階級降格で平年寄になった。部屋の解体の話も出ている。
大相撲は必死に浄化を図っている。しかし相撲界を目指す日本の若者は激減している。アスリートの年収が急上昇するなか、1億~2億円程度が上限の相撲界の魅力が非常に乏しくなっているのに加えて、力士が短命に終わることが世間に知れ渡ったことが大きい。
こうした「浄化の取り組み」とともに「大相撲人気挽回への取り組み」が進まなければならないが、こちらは遅々として進まない。
野球界も「野球離れ」への対策が後手に回っているが、大相撲はさらに深刻だ。
春場所のチケットの売れ行きは好調だそうだが、お客が入っても、力士の成り手がこれ以上少なくなっては、いつか興行が成り立たない時期がやってくるだろう。
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