
全米女子オープンで笹生優花が優勝し、渋野日向子が2位になったのは近年にない快事だった。ゴルフの世界でも日米の経済格差は広がっているが、1試合で3.7億円の優勝賞金はすごすぎる。

それにしても元気の良い女子ツアーに比べて、男子のふがいなさである。今の男子ゴルフ界は、電車の車内に怪しげな本の広告を出しまくっている宗教家の半田晴久が、大きな顔をしている。しっかりマネジメントできる人がいないのだ。
それはさておき、全米女子オープンの最終日、2位でフィニッシュした渋野日向子は、優勝した笹生優花をぎゅっと抱きしめ「おめでとう!マージで強い!」と絶賛した。

今のトップアスリート、スポーツマンシップを理解している国際的な選手はそうすることが当たり前で、ともに競い合った仲間をたたえる感情が、ごく自然に出てくるのだ。
しかしゴルフで言えば尾崎将司など昭和の大選手、野球で言えば金田正一から江本孟紀あたりまでの大選手は、そういう考えは全くなかった。
私は30年ほど前、フェニックストーナメントで、尾崎将司がタバコを吸いながらパターの練習をしていて、隣にいたトム・ワトソンのゴルフバッグをのぞき込んで、クラブを手に取り振る真似をするのを見たことがある。隣にいたゴルフ関係者は「ああやって、ワトソンにプレッシャーをかけているわけだ。尾崎の戦いは、ラウンドの前から始まっているんだ」といったが、すごく違和感があった。
トム・ワトソンはにこやかに笑っていた。おそらく「僕はそんなことはしないよ」と言いたかったのだろう。
野球でもそうだが昭和の時代「相手チームの選手は、みんな敵だ。汚いことをしてでも勝つのがプロだ」という意識が強かった。
そういう時代の名選手たちは、渋野の行為をどう見ているのだろう。「まだまだ甘いな」「本物はこうじゃない」くらいに思っているのだろうか?
「昭和の名選手」に比べて現代のアスリートは、能力でも進化しているし、意識も高い。年寄りはそれを理解せずに、独りよがりを言っていることに、気が付くべきではないか。
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コメント
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悔しいはずなのに、優勝した笹生を祝福してぎゅっと抱擁できちゃうところが、〝しぶこ〟らしくて胸を打ちました。
女子プロゴルフ界には原英莉花など、尾崎将司の弟子が何人もいますが、師匠を「反面教師」にしてもらいたいものです。
「今の男子ゴルフ界は、電車の車内に怪しげな本の広告を出しまくっている宗教家の半田晴久が、大きな顔をしている。」
深見東州こと半田晴久って、一時期スポーツニッポンによく怪しい広告出しまくってましたね。昔、「と学会」がメンバーがまだ皆元気だった頃、トンデモ本のイベントでもネタにされてました。確か山本弘が「トンデモ本は本来の意図とは違う視点から楽しむことができる本だが、この人は狙ってそうしている(笑)」みたいなこと言っていました。
怪しげな学習塾もやってるよね。