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ネット社会と言うのは「自分の身分は隠したうえで」「目立つことができれば」勝ち、というルールのゲームだと言える。このゲームの参加者はろくでもないと思うが。
アクセスが集まれば、広告などで報酬も得ることができる。
そのためには「事実」とか「社会正義」「コンプライアンス」とか「良心」とか「倫理」も関係がない。むしろそういう「うざいもの」を思い切りよく放擲するのが「かっこいい」「クールだ」ということだ。下町で悪さをするガキのレベルの話ではある。

彼らがよくやるのが「逆張り」だ。
様々な事件、問題に対して、非難されている人物、対象について、それを支持するような意見をSNSなどに上げるものだ。
微妙な判断の問題に対して逆張りすることはあまりない。そうではなくて、あからさまに「悪い」と言われている対象を支持する。

例えば、ロシアのウクライナ振興に対して「ウクライナに非がある」「ロシアの方が正しい」みたいなことを言う。当然、ロシア側はそういう意見を発するし、その根拠も提示するが「逆張り族」は、それに対して賛意を示すのではなく、全く無関係なのに「敵導な事実関係」をでっちあげて「ロシア支持」を主張するのだ。

最近では、兵庫県知事の「パワハラ」「公益通報潰し」に対して、「港湾利権にメスを入れたことによって闇社会とそこに追随するマスゴミに潰された」などのコメントを発して、一定の支持を集めているが、これも「逆張り」だ。
メディアのファクトチェックでそれは否定されているが、いかにももっともらしいコメントをNoteなどで展開している輩がいるのだ。

彼らは一次情報を入手して、意見を言っているわけではない。例えば新聞とかニュースメディアとか、書籍とかをもとに意見を言っているのでもない。ネット上で、自分が気に入ったコメントを拾ってきて、尾ひれをつけるわけだ。

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「逆張り族」をはじめとするこの手のフェイクニュースを発信する連中は、正義感でそうしているのではない。また、ネトウヨのように「こうあってほしい」方向に現実を捻じ曲げているのでもない。

端的に言えば「自分が捏造した言葉で、人が騒いでくれるのがうれしくて」フェイクを作り出すのだ。自分には人を騙す才能がある、信じ込ませる能力がある。それに酔いしれるわけだ。

それはフィクションの作家の創作とは似て非なるものだ。フィクション作家は、読み手がフィクションとわかっている前提で「虚構」の世界を作る。しかしこのてのフェイクニュースの作り手は、読み手が本当だと思っている前提で「虚構」を捏造する。要するに読み手を裏切るわけだ。

嘘をつき始めると、どんどん嘘がうまくなってくる。そういう自分に陶酔するようになる。文字通り「息を吐くように」フェイクを作るようになると、良心とか、誠実とか、本来人間が持っていなければいけない「大事なもの」が崩壊していく。

まっとうな仕事に就いたり、社会的地位がある人間でも趣味的にフェイクニュースを作っている人間がいる。「知的な趣味」と思っているかもしれないが、麻薬に近いと思う。

ネットの裏側でその手の人格崩壊がどんどん広がっているのだろう。




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