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別に無理をして枠をとったのではないようだ。ワールドシリーズは、隔年でNHKと民放が地上波の放映権を持っていたが、たまたま今年民放枠で、フジにお鉢が回ってきたということだ。
フジテレビは、プロ野球の歴史に多大な貢献をしている。
1976年から始まったプロ野球ニュースは、佐々木信也がMCをつとめ「全試合の試合経過を映像付きで伝える」という画期的なものだった。これによって「写真」でしか知らなかったパ・リーグの選手が生き生きと活躍するシーンをテレビで見ることができたのだ。野村克也、張本勲らが辛うじて間に合ったのは幸いだった。

プロ野球ニュース以降、巨人一辺倒の報道からプロ野球界全体の報道へと、メディアの姿勢が変化し、プロ野球人気の「多様化」につながったのだ。フジテレビはプロ野球報道では真摯だったのだ。

しかし、バブル期に「面白くなければテレビではない」というスローガンを掲げ、エンタメ系に大きくシフトしたフジテレビは、以後、長期にわたって低迷する。

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その理由はいろいろあるだろうが、スポーツ報道に関して言えば「スポーツをそのまま伝える」にではなく「俺たちが面白くしてやる」という傲慢な姿勢が見えるようになり、コンテンツとしての「劣化」がおこったのだ。

フジテレビはそのことに気が付いていないようだ。

今回のワールドシリーズも、全く期待できない。オフチューブでの中継だろうが、解説は青木宣親、谷繁元信、斎藤隆、五十嵐亮太、川上憲伸、鳥谷敬、古田敦也だが、おそらく解説者だけでなく、タレントをたくさん入れてくるだろうし、どうでもいいエピソードを盛り込むだろう。試合がそっちのけになる時間もあるだろう。アナウンサーの安っぽい絶叫はお約束だ。

幸いなのはNHKがBSで中継することだ。こちらは現地の放送ブースから放送する。映像そのものはフジテレビと同じだが、現地カメラから独自のインサート画像も盛り込むだろう。基本的にシーズン中と変わらない安定感で放送するだろう。

フジの中継は「ながら見」向け。野球ファンはBSということになるだろうが「どんな馬鹿な中継をしているのか」ちらっと見るのは面白いかもしれない。

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