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1926年、大正の最後の年、昭和の最初の年生まれ。98歳だった。
私は読売新聞本社内にある読売ジャイアンツの本社に行ったことがあるが、非常にいかめしい雰囲気で、言論の府とか、ジャーナリズムの仕事場、という感じは全くなかった。

巨人、読売ジャイアンツと言うのは、本当に特殊な組織だ。
株式会社読売巨人軍には、営業、広報みたいな部署はない。あるのは選手をマネジメントする部署だけだ。
ジャイアンツの営業や対外的な対応はすべて、読売新聞グループ本社の「運動事業部」が行っている。つまり巨人は、単体では存続できない。
ナベツネが、原辰徳を監督から退任させたときに「読売グループの人事異動」と言ったのは、あながち間違いではないのだ。

読売新聞社のトップになれば。自動的に読売ジャイアンツのトップになる。そういう仕組みだ。巨人軍オーナーと言う肩書にはそれほど意味がない。

ナベツネは2004年、球界再編の最中に一場靖弘への「栄養費」問題の責任を取ってオーナーをやめたが、そのあともいろいろ口出しをした。権力的には全く影響がなかった。

そしてナベツネは、読売ジャイアンツという、日本で最も伝統ある球団のトップであることを、自身の権力誇示の道具として存分に利用したわけだ。

彼は「世間から非難される」ことを全くいとわなかった。彼は庶民が嫌いで、彼らに嫌われることを全く恐れなかったからだ。
好きなのは権力、そしてその権力の中枢で豪腕を奮う「自分自身」だった。読売ジャイアンツは、彼のステイタスを保持するための「ただの道具」にすぎなかったのだ。

結局「球界再編」で、彼が意図した1リーグ10球団体制は、彼が馬鹿にしていた「たかが選手」「たかが庶民」の圧力で、実現しなかった。
つまらない人間だったと思う。今となっては何の影響力もないが。

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