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「実績」のある選手により良い待遇を与え、より多くの「チャンス」を与えるのは、問題があるのか?
田中将大は、今年1試合しか投げられなかったのだから、他の選手と同様、年俸も下げまくって、何なら育成契約にすべきだ。プロ野球は実力の世界なのだから、それが嫌ならやめろ。

みたいな意見があるようだ。確かにプロ野球は実力が衰えれば、出番もなくなるし、引退もやむなし、というところだが、同時にプロ野球では、過去に実績を残した選手は、ぺーぺーの選手や、碌に働かなかった選手とは、別扱いになる、年俸が全然違うし、待遇も違う。

今年の成績だけを見れば、1試合しか投げられなかった田中将大は2.6億円、同様に1試合しか投げていない同じ楽天の 坂井陽翔は600万円、日當直喜は550万円だ。
私は毎年、週刊ポストのために、プロ野球選手の1安打、1イニング当たりの年俸を出している。これ、ものすごく人気がある。コストパフォーマンスが良い選手、悪い選手に世間は敏感なのだ。

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しかし、だったら田中と、坂井や日當は、同じ成績だから、同じ年俸でいいのか、また同じ待遇でいいのか、といえばそうではない。

田中は過去に日米通算197勝した実績がある。坂井も日當も、まだプロでは1試合しか投げていない。この二人より田中の方が「いい待遇」を得るのは当然だろう。

球団は田中に5000万円を提示したとされる。減法の規定を大きく下回る金額だ。この金額には「もう辞めてほしい」という球団のメッセージが込められていたと思うが、田中もそれを感じて退団を申し入れたのだ。

巨人の年俸は1億円くらいだと言われるが、田中にしてみれば「戦力扱い」してもらえるところに行きたかったのだろう。

では、今の田中将大に巨人は何を期待しているのか?

「投げられなくても、彼には豊富な経験がある。投手陣にいい影響をあたえるだろう」
というのは、私は違うと思う。そういう評価なら投手コーチとして受け入れればいいのだ。

そうではなくて
「力は衰えても、打者との勝負の仕方はわかっている。短いイニングなら、あるいは登板間隔を開ければ、まだ田中は勝負できる」
ということではないかと思う。

また、田中が巨人のユニフォームを着て、幼馴染の坂本勇人と一緒にプレーし、ソフトバンクから来た甲斐拓也のミットに投げ込む、という「これまで見たことのない景色」を見ることができるのも、大きな魅力だろう。

野球選手の「価値」は「時価」だと言うが、その「時価」には、いろいろな「算定基準」があるのだ。




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