41TX+89SEjL._AC_


甲斐拓也を「打者」としてみたときには、時々長打を打つこともある「下位打者」であり、代替可能な打者はたくさんいるはずだ。
甲斐拓也の真価が「そこ」にないことは誰しも同意するだろう。
甲斐拓也の真骨頂は「マスクを被ったとき」から始まるのだ。まず、甲斐は他の捕手と比べても動きが俊敏だ。走者を刺す動き、ゴロを処理する動き。
例えば原口文仁とか頓宮佑真のように「捕手としてはちょっと」と言われる選手とは、明らかな違いがある。しかし森友哉、佐藤都志也、大城卓三、坂倉将吾などの捕手と比べて、どれだけの差があるのだろう。これらの捕手は、甲斐よりもずっといい打者で、しかも捕手としても評価もある。打者、捕手合わせた総合評価で、甲斐拓也より上なのかもしれない。
また、盗塁阻止率は巨人の岸田行倫が.475、ヤクルトの中村悠平は.467、広島の坂倉将吾は.385、オリックス若月健矢が.474、日ハムの田宮裕涼が.367なのに対し、甲斐は.284である。盗塁阻止率が3割を切るのは「ヤバい線」だと言われているが?

で、あるのに。甲斐拓也は、おそらくここに上げた捕手の中では、森友哉に次いで評価が高い。いまどきの日本プロ野球の代表的捕手と言えば、甲斐拓也と言われる。

それは何なのか?結局のところ数字では見えないが、恐らく、甲斐拓也がマスクを被ることで、チームがしっかりまとまるとか、投手陣が安心して投げることができるとか。

それはこの間の日本シリーズでも思った。甲斐は打撃不振でほとんど安打が出なかったが、2勝2敗のタイに並ばれたソフトバンクは、甲斐の代わりに海野隆司にマスクを被らせた。しかしこの日のソフトバンクは先発の大関が早々に打ち込まれ、中継ぎの前田純、津森などが次々と失点して0ー7で惨敗した。この負けは「甲斐がいなかったから」と言えるかもしれない。

IMG_4709


甲斐拓也は目に見える戦力としては大したことが無いが、チーム内で曰くいいがたい役割を話すのだろう。それは調味料、あるいは触媒のようなもので、甲斐がいることで投手や野手が「動きやすくなる」「めぐりあわせが良くなる」のではないか。

しかしそうした甲斐ならではの「効果」は、2017年以来8年間もソフトバンクの正捕手としてマスクを被る中で醸成されたものだろう。それをいきなり違うチーム、しかもリーグさえ違うチームにもってきて、同じ役割をするものだろうか?

例えるなら、和食の名店で、素材の味を素晴しく引き立てる調味料があったとして、それが素晴らしいからと洋食の名店がもらい受けて、いきなり使ったとして、同じように「美味しい味」になるのだろうか?
甲斐というたたき上げの、稀代の捕手について私が思う危惧の念は、せんじ詰めればこういうことになるのだ。




私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!

81UUCLO+nDL._SY466_

https://amzn.to/47hJdhC

2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】

NOWAR