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中居正広、フジテレビ問題について、昨日から今日の間に、大きな動きがあった。件のホテルスイートルームの「飲み会」について、被害女性を誘ったのは、これまでフジの社員Aであるとされたが、実際には中居正広であったと、文春サイドが訂正したのだ。
一部で、鬼の首を取ったように騒いでいる連中がいる。著名人で言えば、舛添要一、ホリエモン、三浦瑠麗など、だいたい、過去に文春砲や雑誌の報道で袋叩きにあった人たちだ。「ここぞ」とばかりに攻撃している。
こういうことがあるから、スキャンダル報道は慎重を要するのだが、全体の「構図」そのものが変わったわけではない。
たとえホテルの飲み会に誘ったのが中居だったとしても、直前に中居の家であったバーベキューに被害女性を誘ったのがフジの社員Aだったことは、被害女性も認めている。
また2日前のフジテレビの記者会見でも、社員Aが「ホテルの飲み会」で被害女性を誘ったと言う「事実はない」とは言ったが、それ以上の言及はなかった。

一昨日の記者会見、昨日言ったように「女性の人格、人権」を、あたかも「モノ」のように扱う一部の男性の価値観に対して、決定的な鉄槌を与えたと言う点で、大きな意味があったのは間違いない。

それとともに、たとえ「面白くなければテレビじゃない」の能天気フジテレビであっても、テレビ局には、言論機関としての「責任」「使命」があることを、フジテレビも、それを追求した新聞社、テレビ局、雑誌、他のメディア、フリーランスも含めて、改めて「確認した」という点が大きい。

よく「テレビだって新聞だって、所詮は営利企業で、商売なんだから、お得意さんに有利になるような報道をするのは仕方がない」とかしたり顔でいう人がいるが、テレビや新聞は「単なる商売」ではない。報道の自由の担い手、「国民の知る権利」の代行者として取材し、情報を発信する義務を帯びている。
だから、テレビや新聞は、一般人がいけないところにも行くことができ、取材対象に無償で話を聞くことができる「取材権」が付与されている。
その代わりに、テレビや新聞は「社会的正義」に反することをしてはならない。

今回の事件で、フジテレビは、自社の女性社員の人権、人格を軽視し、権力者たる中居正広に、不同意のままで「性接待」をさせた疑惑があるのだ。フジはこの疑惑を1年半前に察知しながら、内部調査もろくに行わず、中居がMCをつとめる番組を流し続けた。
さらに言えば、報道機関としてのフジテレビは、自社の「不適切な行為」に対して、たとえそれが「身内」であっても、報道する義務があった。しかしそうした「言論の府」としての機能は全く発揮されることはなく、新聞、テレビのような「特権」を持たない、週刊文春、週刊ポストによって報道されたのだ。

記者会見に集まった多くのメディアは「問題を起こした一企業」としてのフジテレビではなく「報道機関としての使命を忘れた」フジテレビを糾弾した。

フジテレビの愚行によって、我々は、テレビや新聞が付与された「権限」と「使命」に改めて思いをいたすことになったのだ。

これは非常に大きかったのではないかと思う。

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