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私は昨年末に、日本プロ野球選手会の森事務局長に話を聞いた。この件は、間もなく記事にするつもりだが、昨日、選手会はこういうコメントを出した。
スポニチ
選手会・森事務局長 上沢への誹謗中傷問題受け要望「球界関係者による批判はやめましょう」

森事務局長「影響力のある球界関係者の発言によって誹謗(ひぼう)中傷につながっている。制度上違反して戻ってきているわけじゃないので、球界としてそのような発言はやめましょう」

会沢翼選手会長からも「あの発言が出た時にNPBは問題ない行動だ、とかばうことをしてくれなかったのか」という訴えがあったという。


この話は何度も取り上げているが、上沢は複数の球団からオファーがあった内で、最も条件が良かったオファーを受けたと言うだけで、手続き上何の落ち度もない。

年俸が低くても、契約条件が悪くても、元居た古巣の球団に戻るべきだ、という意見は、何ら正当性があるわけではない。

「世話になった古巣に戻るのが、人間の情というものだ」という人がいるが、たとえば自分が当事者になって、数倍も違う給料の提示を受けて、低い方の提示を選択すると言い切れるのか?

プロ野球選手の評価は、せんじ詰めれば「年俸」だ。より高い年俸=より高い評価、なのだから、それを選択するのが、プロ野球選手の本分だろう。

たかだか10年、15年しか活躍できないプロ野球選手が、より高い年俸を得ようとすることを、誰が責めることができると言うのだろうか?

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あたかもこれを江川卓の「空白の一日」同然だと言う人もいるが、江川事件後「空白の一日」はルール改正ですぐになくなったが、上沢の移籍の後も、ポスティングを巡るルールを改正する動きはない。

仮に今年から、マイナー契約でMLBに挑戦している青柳が1年で帰ってきたとすれば、上沢と全く同じ提示を受ける可能性がある。

今回の事件が放置されれば、青柳は、上沢の二の舞を恐れて低い提示の球団に入団を決める可能性もある。

新庄剛志は振り上げたこぶしを下げることができなくなっているのかもしれないが、彼も元選手であり、MLB移籍を経験しているのだ。宇宙人の新庄は「惻隠の情」など持ち合わせていないのかもしれないが、日ハムからMLBに挑戦しようとしている選手にとっては、新庄の存在が非常に大きく重たくなることも考えるべきだろう。




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