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くふうハヤテやオイシックス新潟、そして多くの「独立リーグ」球団の取材して感じるのは、創業者の「志」だ。
球団を創設する人は、NPBの球場の盛り上がり、人々の熱気、選手のパフォーマンスのすごさに魅了されている。そして「自分の郷里にも、こういうものを作りたい」「人々を喜ばせたい」という志を抱いて、球団創設に奔走する。

このあたりが「ビジネスをして、一儲けしたい」「いい生活をしたい」「社会的にのし上がりたい」という一般的な「野心」とは趣を異にする。

端的に言って「プロ野球の創設」はリスクが高すぎる。そんなことうまくいくはずがない。とほとんどの人は思うが、創業者たちは目を輝かせて、不可能な「夢」を追うわけだ。

いつくものリスク要因があるが、最大のものは、NPBの「参入障壁」だ。NPBは12球団の枠を広げる気は毛頭ない。
そして、自分たちの球団だけで「野球人気」を独占しようとしている。実際のところ、野球人気には明らかに陰りが出ている。
今日は、地方球場での開催試合が減っていることに危惧の念を示したが、
JBプレス
実は減少しているプロ野球の「地方開催試合」、これが日本野球の深刻な危機を招くと言える理由

12球団の本拠地以外の地方では、野球は明らかにサッカーに負けている。
しかしNPBは、ベンチャースピリットが全くないから、新しいことに挑戦する気は毛頭ない。

ファーム・リーグ参加チームには「お前らがNPBに加盟する可能性はないからね」とくぎを刺している。


そしてそれとともに「地方の人々のまなざしの冷たさ」もある。
日本の多くの人は、サラリーマン根性が染みついている。「お上大事」「偉い人についていく」「今までの仕事をして一章を暮らしたい」から、新参者の「独立リーグ」や「ファームリーグ」には極めて冷淡だ。
「プロ野球ごっこしているだけだろ」「有名な選手なんていないじゃないか」「すぐつぶれるぜ」
とせせら笑う。
地域振興のために、行政に協力を依頼すれば
「俺らの税金を、お前らの道楽のために使うのか」となる。

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地方は少子高齢化が進み、多くが「消滅都市」になるとされる。プロ球団の創設は、賑わい、コミュニティを作り、地域を盛り上げる重要な一助になるはずだが、とにかく「知らないもの」「有名でないもの」には、地方の人々は靡かないのだ。

どんなビジネスでも、最初は「見たことがないもの」だったから、誰かの勇気と、それを支える人々の共感がなければ、ことはなしえなかった。

しかし今の日本は「共感」が少ない。

それは結局、日本社会が「おじいさん、おばあさん」になったということなのだろう。

野球だけの話ではない。若い人の「無謀な挑戦」をせせら笑いながら、じじいばばあが朽ち果てていく。そんな荒涼たる未来が見えてくる。

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