AIコタツ記事だが、これはおかしい : 野球の記録で話したい

ライブドアの記事だが、AIだそうだ。
元中学校教師が暴露！初心者が中学で「入らない方がいい」部活の実態とは

コタツ記事は、コタツだからよくないというより、伝えよう、面白くしようという意志が感じられないこと。そもそもコタツ記事のライターの腕が悪いのが良くないのだと思うが。

元中学校教師のすぎやまというYouuberが、中学で「初心者が入らない方がいい部活」についてあげていて、その中に「野球部」も入るといっている。

幼少期や小学校時代からの経験者が非常に多く、中学から始めた初心者がレギュラー争いや大会での活躍を目指すには、埋めがたい経験の差があるからだ。

として

野球部についても、すぎやま氏が新卒で顧問を務めた経験を踏まえ、「スポ少（スポーツ少年団）からやってる子がめちゃくちゃ多いんで、中学校から始めてレギュラー取れる子ってホントに一握り」と、その厳しさを語っている。また、野球部の練習については「ほぼ修行」と表現した。

いつの時代の話かと思う。
スポーツ少年団の軟式野球の24年の部員数は男子100,336人、女子8,355人。20年前の2004年は男子153,211人、女子3,712人。
中体連の軟式野球部員数は24年は男子が129,805人、女子は4,049人、2004年は男子が 298,605人、女子621人。
実はこの間、中学硬式野球が発展した、2004年時点では2万人程度だったのが、推測だが24年は6万人程度になっている。

つまり24年の中学男子の競技人口は軟式、公式合わせて19万人程度。スポーツ少年団から中学で軟式、公式の野球に進む子供は、最大限見積もっても「半数」であり、「めちゃくちゃ多い」は間違っている。

公園でのボール遊びが禁止されるなどして、小学生年代の「野球遊び」は、ほぼ絶滅した。小学校の軟式野球部も20年で4割になっている。
小学校から始めたくても、多くの小学校に野球部はないから、今、多くの野球少年は中学から野球を始めるのだ。

元中学校教師のすぎやまは松竹芸能所属のようだが、2018年に「10年以上教師を務めて」退職しているから、新人時代は2008年以前のはずだ。
今の中学部活について、どれだけ取材をしているのかはわからないが、15年以上前の感覚で話をしているのではないか。

中学野球の部活が「ほぼ修行」というのもおかしい。ボーイズやリトルシニアなどは、そういうパワハラ指導のところもあるが、中学軟式の部活は衰退の一途をたどっているから「修行」なんかしていないところが多い。

こういう低次元の動画で、いい加減なことを吹き倒し、それをAIコタツ記事で流布する。なんという「精度の低い情報社会」なのかと思う。ほとんどデマである。