山本由伸、月間MVP : 野球の記録で話したい

３、４月のMLBナ・リーグ投手の月間MVP (the Pitcher of the Month Award) に選ばれた。

日本人投手では2022年９月のパドレス、ダルビッシュ有（２回目）以来。過去には野茂英雄が２回、田中将大、伊良部秀輝も受賞している。

今季の戦績

昨日の登板は５月だから、３，４月のMVPはそれ以前の記録だ。
6試合34回を投げて3勝2敗、43奪三振、ERA1.06での受賞だ。
確かに好成績ではあるけれど、大して投げていないような印象さえある。今のMLBの先発は本当に投げないのだ。

それと「勝利数」は、今のMLBでは全く評価されない。勝ち星で言えばダイヤモンドバックスのファーㇳ、パドレスのピヴェッタが5勝を挙げているが、それも考慮されていない。

ただWARは、Baseball Referenceではフィリーズのルザードが1.7で1位、山本は1.2で10位、FanGraphsでもルザードが1.7で1位、山本は1.3で4位だ。

今回の受賞は、防御率が、ルザードの1.73よりも山本の方が良いことや、奪三振数もルザードが41と山本を下回っていることなどが考慮されたか。

先発投手のストライク率は65％は欲しいところだ。5月2日の登板でようやく通算のストライク率が63.7％になった山本だが、いまだに投球効率は良いとは言えない。だから球数が嵩んでいる。

今、山本が好調を維持しているのは、MLBでは異例の「中6日」のローテで投げていることも大きいと思う。

ただ前回はスプリッターで空振りがとれるようになったので、ここからストライク率が向上していくのかもしれない。