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日刊スポーツ
6日目の結びの一番でマナー違反 元嘉風の中村親方の熱い思い「大相撲への侮辱行為ですよ」
39代木村庄之助が「手をついて」と声を張ると、場内は静寂に包まれた。誰もが土俵に集中するその時、向正面のマス席から「ハッケヨイ!」と野次にも似た声が飛んだ。大事な場面だったが、一部観客がつられてクスクス笑い出した。

昔の大相撲は「溜会」大阪は「東西会」という大相撲興行を維持する特別の顧客層がいて、砂被りの席は、そういう「上客」が占めていた。
また、大相撲観戦は「相撲茶屋」を経由して観戦券に弁当、おつまみ、お土産をつけた高額なチケットを4人一升単位で買うのが一般的だった。私の家には力士柄の小皿やお重などがいくつか残っているが、それは父親の時代に家族で升席に座って大相撲観戦をした時にもらったものだ。
昔は「大相撲観戦」は、相撲ファンを中心にした「特定の顧客」が観るものだった。その頃は大相撲は国民的な人気があったが、多くのファンは「テレビ桟敷」で観戦していたのだ。

しかし大相撲は八百長事件やコロナ禍など様々な出来事を経て、客層がかなり変わった。今では相撲茶屋ではなくネットからチケットを購入する客が大半になったし、相撲茶屋もネットで販売している。

これまで大相撲の客層は、歌舞伎や能楽の顧客に近い「通」「上客」がメインだったが、今やコンサートや他のスポーツイベントに行くようなカジュアルなお客が多くなった。
私は今も年に1,2回は相撲を観に行くが、チケットはネットから買う。茶屋から買うのは高いし、のんきに飲食をしながら観戦する気にはなれない。

そういう新しいお客の中には、レベルの低いのも混じってくる。テレビで見ているのとの違いが判らないようなお客も混じる。大相撲の知識もなく、知りたいとも思わない。さらにはプロ野球で「騒ぎ放題」してきたようなバカな客も混じってくる。

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彼らは「おとなしく試合を見る」のではなく「何らかの自己アピールをしたい」とか「騒ぎたい」という願望を持っている。

だから緊張感のある場面でも馬鹿なことをしてしまうのだ。
SNSで承認欲求を満たすどうでもいい連中もうじゃうじゃ出てきているために、客席はどんどん質が落ちているのだ。

私は50年くらい大相撲を見てきたが、昔と比べていろいろ変わってきた。

横綱土俵入りの時に四股で「よいしょ」というのは、昔はマナー違反だったが、今はそれを言わなくなった。
横綱土俵入りの「せり上がり」では、立行司は「シーっ」という「警蹕の声」を出しているのだが、今はそれも聞こえなくなった。

「立ち合い」という最も緊張感が生じるシーンでも、それがわからない馬鹿が幼稚な声を上げるのだ。

プロ野球がこの手の馬鹿を甘やかし、培養してしまったから、それが大相撲にも進出している印象がある。

大相撲そのものも「スポーツ」「競技」というより「見世物」に近くなっている昨今だが、どこに行ってもろくなことをしないバカが大手を振って、日本の国技に行く時代になったのだ。




Note


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