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1958年から74年の現役生活で、長嶋茂雄が対戦した投手は237人。このうち100打数以上対戦したのは25人だ。
その一覧である。安打数順。打率は長嶋の通算打率.305より上をイエロー、下をブルーにした。

NagashimaVS


最も多くの安打を打ったのは、天覧試合でホームランを打った村山実。本塁打、打点も最多だが打率は平均以下。敬遠四球は9でタイ。

続いてデビュー戦4打席4三振の金田。最終の対戦成績は打率.313とむしろ得意になっている。敬遠5つは屈辱だっただろう。

3番目が小山正明。世紀のトレードで毎日に移籍するまでの63年までの6年間でこれだけ対戦し、.333だから得意にしていたのだ。

そして4位に江夏。江夏は村山実に「俺のライバルは長嶋や、お前のライバルは王やで」と言われたと言われるが、長嶋も抑えている。54奪三振は最多。敬遠0というのも彼のプライドを感じさせる。

5位の村田元一は国鉄で金田に次ぐ先発投手。王に第1号を提供したことでも知られるが、長嶋は得意にしていた。

最も打率が高かったのは鈴木隆。大洋の左投手。長嶋と同期の入団で66年に東映に移籍したが、与四球、敬遠ともに最多。鈴木にとっては長嶋は嫌な相手だったのだ。

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よく知られているが長嶋にとって、最大の苦手は大洋のエース平松。向かっていくタイプの長嶋にとって、シュートを武器とする平松は、難敵だったのだ。打率はダントツに低い.193。それでもホームランは8本打っている。平松にとって長嶋は「得意」だったから敬遠は0だ。

この顔ぶれは、長嶋が活躍した時代のセ・リーグの代表的な投手のリストでもある。」

当然ながら、米田哲也、鈴木啓示、稲尾和久、同い年の梶本隆夫、村田兆治、東尾修などパ・リーグの大投手とは公式戦で対戦していない。

しかしNPBの選手は、同じ投手とばかり対戦していることがわかる。例えば現役のMLB最多安打のフレディ・フリーマンは1406人の投手と対戦、最も打数が多いのはアーロン・ノラの76だ。

今のNPBの打者は11球団の投手と対戦しているから長嶋ほどのことはないが、それでも代わり映えのしない投手とばかり対戦している。

そういう打者がMLBに行って、ほとんど初見の選手ばかりと対戦するわけだ。これが一番の課題かもしれない。




Note


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