
文春
「あと10年もしたら大相撲なくなるよ。現役が500人くらいしかいないのに、辞めた力士の保障もできない。誰がそんなところに入るんだ」
朝青龍の弁だ。
彼が大相撲界をやめた、あるいは追われた経緯は別にして、昭和の時代、900人もの力士が番付に名前を連ねていた大相撲が600人そこそこになったことを、大相撲は深刻に受け止めるべきだろう。
この間、プロ野球は定員が1球団60人から70人に増え、しかも全球団が定員外である育成選手も抱えるようになった。
昭和の時代、選手数で言えば、プロ野球は720人、大相撲は900人、それが現在はプロ野球は1000人超、大相撲は600人ほどと完全に逆転した。
その最大の原因は「競技人口の減少」ではあろうが、それは野球界も同様だ。それ以上に「大相撲」という「職種」の「魅力の無さ」が大きいだろう。

プロ野球は支配下選手なら420万円以上、育成選手は230万円以上の年俸が保証される。プロ野球選手になるだけで、20代、30代のサラリーマンの平均以上の収入が保証される。
これに対して、大相撲は上位70人の関取には1500万円以上の報酬があるが、それ以下の500数十人は「無給」だ。親方や贔屓筋から「小遣い」を貰うことができ、衣食住は保障されるが、個室は与えられず、厳しい生活を強いられる。
その上に、大相撲を引退後には、親方にならない限り、何の保証もない。プロ野球でもセカンドキャリアの充実が急務とされるが、プロ野球の場合「資格回復」などによってアマチュア野球界への転身が容易になっている。
また、スポーツ関連会社、保険会社、警備会社など元野球選手を「人材」として求める業界も存在している。
これに対して大相撲は、高校以下の相撲部が極めて少ないため指導者になる道はほぼない。また「元力士」は、人材とは認識されていないので、就職は極めて厳しい。飲食店の従業員になるなど、セカンドキャリアは限られる。
その上に力士時代に体重を維持するために高カロリーの食事を摂取するために、引退時には糖尿病、痛風、高血圧などの疾患を持っている場合が多い。
しかも、大相撲は一般社会と隔絶した社会のため、社会常識、も知識や技術も持っていない場合が多い。
端的に言えば、力士になって成功できなければ「その後の人生真っ暗」としか思えない。
私も何人かの元力士と話したことがあるが、その生活はなかなか厳しい。年金受給年齢以前に死ぬ人が多いのも悲惨だ。
朝青龍が言うように、たかだか600人の力士の生活を保障できない「大相撲」に魅力を感じる人は本当に少ない。
大の里がわずか13場所で横綱になったのは、番付がそれだけ薄く、軽くなったからだ。外国人力士のトラブルも多いし、大相撲界は抜本的な経営、機構改革が必要なのではないか。

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昭和の時代、選手数で言えば、プロ野球は720人、大相撲は900人、それが現在はプロ野球は1000人超、大相撲は600人ほどと完全に逆転した。
その最大の原因は「競技人口の減少」ではあろうが、それは野球界も同様だ。それ以上に「大相撲」という「職種」の「魅力の無さ」が大きいだろう。

プロ野球は支配下選手なら420万円以上、育成選手は230万円以上の年俸が保証される。プロ野球選手になるだけで、20代、30代のサラリーマンの平均以上の収入が保証される。
これに対して、大相撲は上位70人の関取には1500万円以上の報酬があるが、それ以下の500数十人は「無給」だ。親方や贔屓筋から「小遣い」を貰うことができ、衣食住は保障されるが、個室は与えられず、厳しい生活を強いられる。
その上に、大相撲を引退後には、親方にならない限り、何の保証もない。プロ野球でもセカンドキャリアの充実が急務とされるが、プロ野球の場合「資格回復」などによってアマチュア野球界への転身が容易になっている。
また、スポーツ関連会社、保険会社、警備会社など元野球選手を「人材」として求める業界も存在している。
これに対して大相撲は、高校以下の相撲部が極めて少ないため指導者になる道はほぼない。また「元力士」は、人材とは認識されていないので、就職は極めて厳しい。飲食店の従業員になるなど、セカンドキャリアは限られる。
その上に力士時代に体重を維持するために高カロリーの食事を摂取するために、引退時には糖尿病、痛風、高血圧などの疾患を持っている場合が多い。
しかも、大相撲は一般社会と隔絶した社会のため、社会常識、も知識や技術も持っていない場合が多い。
端的に言えば、力士になって成功できなければ「その後の人生真っ暗」としか思えない。
私も何人かの元力士と話したことがあるが、その生活はなかなか厳しい。年金受給年齢以前に死ぬ人が多いのも悲惨だ。
朝青龍が言うように、たかだか600人の力士の生活を保障できない「大相撲」に魅力を感じる人は本当に少ない。
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