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ONと呼ばれた一方の長嶋茂雄が2021年に受賞している。長嶋は1936年早生まれ、王は1940年、4歳違うから同じ年齢で受賞したことになる。王は台湾国籍だが、これはいいのだろう、
戦前、日本では皇族、政治、軍事、経済の分野で国家に貢献した人に「叙位叙勲」する制度があったが、対象は官僚、軍人、政治家、国家社会に貢献した経済人などだった。
こうした功績のあった人に勲一等から勲八等までの勲等をつけて、勲章を与えた。
しかし学術や芸術文化などの分野で活躍した人には勲章は与えられなかった。
戦前の国家は、戦死するか、将軍になるか、国会議員になるか、官僚になるか、多額の納税をするかした人間だけを「国家に貢献した」と認定したわけだ。

1937年になってできた文化勲章は、公的な役職についていなくても、学問芸術分野などで貢献した人に与えることとしたもので、当初は学者、作家、画家にだけ与えられていたが、戦後になって能楽者、歌舞伎俳優にも与えられるようになる。
1985年に黒澤明、平成になって、森繁久彌、杉村春子(辞退)、山田五十鈴、森光子などテレビに出るような俳優にも与えられるようになり、2008年に初めてスポーツ分野から水泳の古橋広之進、翌2009年に大衆芸能分野から桂米朝が授与された。16年には演歌の船村徹、21年にプロスポーツ分野から長嶋茂雄が初めて授与された。24年にはサッカーの川淵三郎、漫画家のちばてつやが授与された。そして今年、王貞治。

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勲章から見えてくるのは、日本の国家、官僚が、日本人にどんな「序列」をつけてきたか、だ。
戦前の日本国では、皇族、政治家、官僚、軍人、企業経営者などが「一級国民」だった。
そして戦後も「偉い学者」「芸術家」「伝統芸能継承者」だけが「文化人」であり、こうした連中よりもはるかに知名度があり、国民の人気も高い芸能人や芸人、映画監督、スポーツ選手などは「モノの数には入っていなかった」わけだ。

一方でノーベル賞を授与された学者、文化人には、その年に文化勲章が与えられる。そういう表彰に便乗して乗っかろうとするのも、日本の文化行政の「せこさ」「見識のなさ」を表している。

文化勲章は生前叙勲が原則だから、手塚治虫も、川上哲治も、金田正一も、横綱大鵬も、五代目柳家小さんも文化勲章をもらっていない。功績がなかったのではなく間に合わなかったのだ。

恐らくイチローや大谷翔平は、一定の年齢に達すれば文化勲章が授与されるのではないか。

王貞治の功績は間違いないものだが、文化勲章は、独自の考えを持たず、権力に媚び、時代に媚びて、大衆に迎合しようとする国家の品性、つまらなさを表しているように思う。




Note


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