
予想されていたことではあったが、山上徹也をめぐる裁判での、母、妹の証言は聞きしに勝る悲惨なものであり、カルト宗教がいかに人の精神を蝕むかをまざまざと感じさせた。
最初の母の証言では、母親は安倍晋三暗殺の責任を「自分にある」としながらも、信仰心は揺らがず、一家の財産全てを寄進したことは「家族の幸福のためだった」と言い切った。
しかしその後、妹が証言台に立ち、
「お年玉を貯めた銀行口座の残高がゼロになった」
「母は統一教会と長男のことで頭がいっぱいで、私には無関心でした。毎日嫌なことばかりで不安の中で生きていて、児童養護施設に行けばよかった」
などと母親が兄弟を一切顧みなかったこと。金銭的な貧苦にあえいで、将来を諦めざるを得なかったこと、その挙句に長兄が自殺したことなどを諄々と語ると、母の証言が変化していく。
二回目の証言台に立った母親は、「私が加害者だと思う」と述べ「宗教の姿をはき違え、献金に一生懸命になって大変な間違いをした。子供たちに尽くしていくのが本当の道筋だった」と話した。
ここへきて母親は、自分が多年にわたって行ってきた信仰活動が、3人の人生をめちゃくちゃにし、その挙句に次男を凶悪な犯罪に走らせたことに、初めて気が付いたのだろう。
恐らく妹は、事件の前から母親とは没交渉で、事件の後も沈黙を守ってきたのだろうが、彼女の証言が「人の子を持つ親」としての普通の感情を母親に呼び起こしたのだろう。
この母親が、信仰、迷信に前のめりになりがちな性格だったことは間違いがないが、こうした人間を「標的」として、信者に取り込み、財産を収奪した旧統一教会の悪辣さが際立ってくる。
悲惨なことは、自分の信仰が「はき違えていた」と吐露しながらも、母親が「信仰を捨てきれない」と言っていることだ。病魔の根深さ、罪深さだ。
安倍晋三の銃撃死は、犯行として許されるものではないし、山上徹也も厳罰を覚悟しているだろうが、こうした極めて悪質な宗教団体を「集票システム」として利用してきた、安倍晋三以下の自民党清和会系の政治家は、厳しく責任を問われるべきだろう。
高市早苗は安倍晋三に近いとされるが、この殺人について非難するだけでなく、政権の責任において旧統一教会を解散に追い込み、確実に息の根を止めるべきである。

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コメント
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近いどころか、安倍の後継者を自認してますな。旧統一教会との関係についても・・。