柳川


またぞろ高校野球の不祥事だ。先ほど、知人から「あれは本当の話か?」と連絡をもらった。私は全く関知していないが、これを取材したのが柳川悠二だと聞いて「本当だと思う」と答えた。
柳川悠二とは話したことはないが、彼は本当のジャーナリストだと思う。
平たく言えば「権力者、著名人が隠したいこと、表ざたにしたくないこと」をわざわざ調べて、探り当てて記事にしているのだから。
ジャーナリズムの本来の役割は「権力の不正、腐敗を暴くこと」であり、「国民の知る権利」の代弁者だといえる。
彼の守備範囲は「高校野球」そしてPL学園など「宗教系の学校」だが、高校野球では「青春の汗と涙」ではなく、旧弊な体育会系の高校野球部で起こるパワハラ、暴力、さらには金銭トラブルなどを当事者に聞いて回って記事にしている。
彼が、そういうものを記事にしなければ、おそらく関係者の間で永遠に眠っていたであろう事実関係を、遠慮なく書き立てている。

といっても今猖獗を極める「突撃系ユーチューバー」のように、情報収集や調査の手法も持ち合わせずに、ただただややこしそうな人間にマイクを突き付けるのではなく、関係者へ情報を聞きこんで、状況証拠をつかんだうえで核心部分に話を聞いている。

すこし前まで、ジャーナリストとは「人が知らない秘密の情報」「権力者、特権階級が隠しておきたい利権」などに単身で乗り込んでいって暴くのが仕事だったが、今はメディアが取材源に懐柔されてほとんど骨抜きになっている。

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スポーツ分野とは言え、昔ながらのジャーナリストとして、まともな仕事をしているのは柳川悠二だけだと思っている。

コピーライター出身の私は「相手が望む文章を書く」訓練を続けてきたので、この手の重たい仕事は苦手だ。相手に嫌われないようにしようとしてしまう。そういう点ではジャーナリストではないと思う。
ビジネスモデルや、マーケティング関係などで、スポーツ界の批判はするが、個別の「事件」について世の中に問うような記事は、皆無ではないにしてもほとんど書かない、書けない。

柳川が本物だと思うのは、彼の取材を受けた野球界の著名人が「柳川さんはちょっと」とか「あいつは何なんだ」と良い感情を持っていないことでもわかる。
ジャーナリストは「人に嫌われてなんぼ」の仕事だ。それでいて彼は訴訟を起こされていないし、メディアを干されることもない。つまりまっとうな取材をして、過激な記事を書いているのだ。

横浜高の件がどういう決着になるか知らないが、彼が取材している限り、根も葉もない、ではないだろう。




Note


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