書店でダルビッシュの顔がでっかく載った『ベースボール・タイムズ』=BTを買った。開けてみたらなんと3月1日発行。この薄い雑誌は、2か月も家の近所の本屋でくすぶっていたのだ。

ベースボールタイムズ 2012年 04月号 [雑誌]

ベースボールタイムズ 2012年 04月号 [雑誌]
いちおう、このブログでは画像を押していただくとアマゾンで本の購入ができるようにしているが、この本はお勧めできないかもしれない。
テーマはMLBの日本人選手。彼らがおかれている状況や、MLB側の価値観の変化を紹介しているが、情報量が少ない。写真ばかり大きくて、文字がパラパラしている。悪いが、休刊間近の雑誌の気配が漂っている。
BTは、4年前に創刊された。駅売りの野球専門週刊誌。『週刊ベースボール』の前に現れた久々のライバルだった。『週べ』は、原則としてセイバーメトリクスを使っていないが、BTはセイバーを駆使して、選手の評価をした。新鮮だった。
デザイン的にもごちゃごちゃした『週べ』とは対照的に、写真が大きく、洗練された感じだった。


しかし、BTは売れなかったと思う。A4というサイズは駅のスタンドで買って持ち歩くには大きすぎる。そしてデザイン的に何となくフリーペーパーを思わせたのもマイナスに働いたのではないか。
内容的に言えば、セイバーを活用したのはいいが、うまく解説できていなかったように思う。たとえば外野手の守備を+-システムで提示するのは誰でもできるが、そこから何を読み取るのか。解説はしていたが、見出しがなかった。結局、こうしたデータは、わかりやすい結論を先に掲げないと、難しそうに見えるだけなのだ。
セイバーの難しさは「このデータは一言でいえば何なのだ?」と言えないと、理解されない部分にある。
MLBやNPBでの選手の取材も、『一通り』に終始していた。彼らにデータをどう活用しているか聞くとか、迫り方が必要だった。
『白夜書房』の「野球小僧シリーズ」を見ればわかるが、野球ファン(オタク系)が、わざわざ金を出して買うのは、データや読み物がぎっしりと詰まった雑誌だ。
デザイン的に洗練された『number』も、特集ページの読み物は、みっしりと中身が詰まっている。『週ベ』もしかり。
おしゃれなデザインも必要だが、野球選手を追いかける「ファン」の雑誌とは、佇まいが違ってしかるべきだったと思う。
いまや、上っ面をなでたような野球情報は、ネットでも取ることが出来る。情報量とその料理の仕方が、野球出版物の生命線なのだ。
セイバーで違う野球を見せてくれるという切り口には魅力を感じたが、肝心の編集力が弱かったように思う。
今、セイバーをはじめとする野球のデータについて一番ちゃんとものが言えるのは、小野俊哉さんだと思うが、こうしたブレインが必要だったのではないか。


とはいえ、業界が保守的になる中で、BTのような新風は必要だと思う。ぜひ立て直していただきたい。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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テーマはMLBの日本人選手。彼らがおかれている状況や、MLB側の価値観の変化を紹介しているが、情報量が少ない。写真ばかり大きくて、文字がパラパラしている。悪いが、休刊間近の雑誌の気配が漂っている。
BTは、4年前に創刊された。駅売りの野球専門週刊誌。『週刊ベースボール』の前に現れた久々のライバルだった。『週べ』は、原則としてセイバーメトリクスを使っていないが、BTはセイバーを駆使して、選手の評価をした。新鮮だった。
デザイン的にもごちゃごちゃした『週べ』とは対照的に、写真が大きく、洗練された感じだった。
しかし、BTは売れなかったと思う。A4というサイズは駅のスタンドで買って持ち歩くには大きすぎる。そしてデザイン的に何となくフリーペーパーを思わせたのもマイナスに働いたのではないか。
内容的に言えば、セイバーを活用したのはいいが、うまく解説できていなかったように思う。たとえば外野手の守備を+-システムで提示するのは誰でもできるが、そこから何を読み取るのか。解説はしていたが、見出しがなかった。結局、こうしたデータは、わかりやすい結論を先に掲げないと、難しそうに見えるだけなのだ。
セイバーの難しさは「このデータは一言でいえば何なのだ?」と言えないと、理解されない部分にある。
MLBやNPBでの選手の取材も、『一通り』に終始していた。彼らにデータをどう活用しているか聞くとか、迫り方が必要だった。
『白夜書房』の「野球小僧シリーズ」を見ればわかるが、野球ファン(オタク系)が、わざわざ金を出して買うのは、データや読み物がぎっしりと詰まった雑誌だ。
デザイン的に洗練された『number』も、特集ページの読み物は、みっしりと中身が詰まっている。『週ベ』もしかり。
おしゃれなデザインも必要だが、野球選手を追いかける「ファン」の雑誌とは、佇まいが違ってしかるべきだったと思う。
いまや、上っ面をなでたような野球情報は、ネットでも取ることが出来る。情報量とその料理の仕方が、野球出版物の生命線なのだ。
セイバーで違う野球を見せてくれるという切り口には魅力を感じたが、肝心の編集力が弱かったように思う。
今、セイバーをはじめとする野球のデータについて一番ちゃんとものが言えるのは、小野俊哉さんだと思うが、こうしたブレインが必要だったのではないか。
とはいえ、業界が保守的になる中で、BTのような新風は必要だと思う。ぜひ立て直していただきたい。
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コメント
コメント一覧
BT誌の登場は、本当に新鮮でした。個人的に、失いかけていた野球への情熱を引き戻す1つのきっかけになった雑誌でしたが、いやはや、残念。
タブロイド版にリニューアルしてまでも週刊にこだわったのは、試合のプレビュー記事を読ませる文化・週間を根付かせたかったという理想があったからだと思っています。
理想は高かったけど、地に足がついていない感は当初から漂っていましたよね。今や季刊、たまに忘れたころに、広尾さんのようにぼくも書店で見かけます。(最近は、見かけて買わないことも・・・)
確かにセイバーを駆使した記事は、そうでない記事より信頼できる感じです
しかし、休刊の気配が見えるのは残念ですね
個人的に今回の号も期待ほどのセイバーを駆使した記事は少なくて惜しかったんです
ダルビッシュを分析した記事のようにセイバーを駆使した記事がもっと多いのを願いました
他の記事は、週刊ベースボールやナンバーに比べて競争力があって見えませんでした
主流メディアの間で定着するには、もっとセイバーを駆使する必要があると思います