3月26日に出たムックで恐縮だが、素晴らしい内容なので紹介したい。
ベースボール・マガジン社 『連続写真で見るプロ野球勝利の投球 往年の大投手から将来の名投手まで、球史に残る70投手』
B.B.MOOK 804 スポーツシリーズ No.674

勝利の投球
ベースボール・マガジン社 『連続写真で見るプロ野球勝利の投球 往年の大投手から将来の名投手まで、球史に残る70投手』
B.B.MOOK 804 スポーツシリーズ No.674

勝利の投球
『週刊ベースボール』は、毎号投手や打者の連続写真を紹介している。いつごろから始まったのだろうか。私が子供のころからずっとある企画だ。
毎号、ステップから体重移動、フォロースルーまで懇切丁寧な解説がついているが、これにはあまり関心はない。競技者ではないから「だからどうだ」という気持ちだ。ただ、選手たちのフォームを記憶にとどめるのには役立っている。
このムックは、長年『週べ』が撮り貯めてきた連続写真から、古今の投手70人のものをピックアップして紹介したものだ。
今やYou Tubeを見れば、最近の有名投手の動画は見ることが出来る。しかし、往年の名投手となると難しい。また、動画では選手のフォームをしっかり確認できないことも多い。
このムックの連続写真を、ぱらぱら漫画の感覚で見ていくと、意外なほどに投手の個性が際立ってくる。「ああ、そんなフォームだった」と膝を打ちたくなることが多いのだ。
金田正一、稲尾和久から田中将大、ダルビッシュ有まで、投手の雄姿が浮かび上がってくるこの本は見飽きない。
本の構成が素晴らしい。冒頭にアンダースローの投手を集めているのだ。
私は、サブマリン投法は野球の動きで一番美しいものの一つだと思っているが、山田久志、杉浦忠、足立光宏と続く名アンダースロー投手の連続写真には見惚れてしまう。こうしてみると、地面すれすれで球をリリースする本当のサブマリナ―は、足立光宏、当代の渡辺俊介などごく少数に過ぎない。秋山登や杉浦忠などはサイドスローに近かったことが解る。
この本で気が付いたのだが、斎藤雅樹と稲尾和久は、ほとんど同じフォームになる一瞬がある。稲尾を知らない世代としては、大投手の面影を知る手掛かりになるのではないか。
連続写真を見ていて思ったのは、我々野球ファンは、特徴的な一瞬のフォーム(形)を目に焼き付けて、投手を記憶しているのだということ。
高橋直樹は、右腕を頭上高くぐっとあげて静止するその一瞬で記憶している。星野伸行は左腕をぎゅっと折りたたむ瞬間で記憶している。野茂英雄は言わずと知れた腰をグイッとねじった瞬間だ。私の場合、鈴木啓示は広い肩をそびやかすように回転させる瞬間を記憶していたのだが、この本では晩年の大人しくなったフォームが掲載されていたのでやや残念だった。
金田正一のゆったりとしたフォームは、ダルビッシュ有に通じるところがある。江夏豊の重量感のあるフォーム。江川卓のリズミカルなフォーム。まさに見飽きない。
現在の投手では、攝津正のフォームがバランスがとれて美しい。斎藤佑樹は、セットポジションでもあり、やや迫力に欠ける。
現役投手の中で、異色なのが浅尾拓也だ。彼は腰の前にグラブを置き、ほとんどバックスイングもないままに投げ込んでいる。上体をほとんど使わない野手投げだ。体を大きく使わないと、肩や肘への負担は大きくなると言われているが、浅尾の場合、手遅れなのかもしれない。フォーム改造は必然ではないか。
この本を肴に酒を飲めば、いくらでも飲めそうだ。野球ファンおやぢの飲み会には必須の一冊かもしれない。シンプルな構成の本だがおすすめだ。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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毎号、ステップから体重移動、フォロースルーまで懇切丁寧な解説がついているが、これにはあまり関心はない。競技者ではないから「だからどうだ」という気持ちだ。ただ、選手たちのフォームを記憶にとどめるのには役立っている。
このムックは、長年『週べ』が撮り貯めてきた連続写真から、古今の投手70人のものをピックアップして紹介したものだ。
今やYou Tubeを見れば、最近の有名投手の動画は見ることが出来る。しかし、往年の名投手となると難しい。また、動画では選手のフォームをしっかり確認できないことも多い。
このムックの連続写真を、ぱらぱら漫画の感覚で見ていくと、意外なほどに投手の個性が際立ってくる。「ああ、そんなフォームだった」と膝を打ちたくなることが多いのだ。
金田正一、稲尾和久から田中将大、ダルビッシュ有まで、投手の雄姿が浮かび上がってくるこの本は見飽きない。
本の構成が素晴らしい。冒頭にアンダースローの投手を集めているのだ。
私は、サブマリン投法は野球の動きで一番美しいものの一つだと思っているが、山田久志、杉浦忠、足立光宏と続く名アンダースロー投手の連続写真には見惚れてしまう。こうしてみると、地面すれすれで球をリリースする本当のサブマリナ―は、足立光宏、当代の渡辺俊介などごく少数に過ぎない。秋山登や杉浦忠などはサイドスローに近かったことが解る。
この本で気が付いたのだが、斎藤雅樹と稲尾和久は、ほとんど同じフォームになる一瞬がある。稲尾を知らない世代としては、大投手の面影を知る手掛かりになるのではないか。
連続写真を見ていて思ったのは、我々野球ファンは、特徴的な一瞬のフォーム(形)を目に焼き付けて、投手を記憶しているのだということ。
高橋直樹は、右腕を頭上高くぐっとあげて静止するその一瞬で記憶している。星野伸行は左腕をぎゅっと折りたたむ瞬間で記憶している。野茂英雄は言わずと知れた腰をグイッとねじった瞬間だ。私の場合、鈴木啓示は広い肩をそびやかすように回転させる瞬間を記憶していたのだが、この本では晩年の大人しくなったフォームが掲載されていたのでやや残念だった。
金田正一のゆったりとしたフォームは、ダルビッシュ有に通じるところがある。江夏豊の重量感のあるフォーム。江川卓のリズミカルなフォーム。まさに見飽きない。
現在の投手では、攝津正のフォームがバランスがとれて美しい。斎藤佑樹は、セットポジションでもあり、やや迫力に欠ける。
現役投手の中で、異色なのが浅尾拓也だ。彼は腰の前にグラブを置き、ほとんどバックスイングもないままに投げ込んでいる。上体をほとんど使わない野手投げだ。体を大きく使わないと、肩や肘への負担は大きくなると言われているが、浅尾の場合、手遅れなのかもしれない。フォーム改造は必然ではないか。
この本を肴に酒を飲めば、いくらでも飲めそうだ。野球ファンおやぢの飲み会には必須の一冊かもしれない。シンプルな構成の本だがおすすめだ。
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コメント
コメント一覧
私が一番好きなのはBOS時代のペドロのフォームなのですが、その分解写真などもはや名画です(笑
ムックにはメッツ時代が多いのですが、この頃はもうちょっと…模写にしか見えない(涙
打撃フォームはコースや球種によって変わってしまいますから、あんまり美しくないです。
特に週ベの打撃フォーム分解写真は、変なコースを打ちにいっているスイングをなぜか多く掲載してくるので、全くダメです。
あれで解説にいろいろ批判されてもな……って選手なら思いますよ、きっと。
フォーム改造は難しいですよね。
フォームいじって球質が変わってしまったら、寿命が延びるどころか縮んでしまうわけで。
ケガしないことは重要ですが、それが「目標」ではないでしょうから、これはもう本人の人生設計次第だと思っています。