率直に言えば、今の楽天の打線で絶好調の杉内を打ち崩すのは至難のことではあった。14三振が意味するものは、「力負け」だ。しかしながら、田中と対戦した巨人打線もあきれるような打撃を繰り返した。


杉内は小さく動く速球とスライダーをどんどんストライクゾーンに投げ込んでくる。楽天の各打者は、バットに当てるのが精いっぱいという感じだった。時折投げるチェンジアップも効果的。速球では打者はほとんど振り遅れていたし、スライダーには目がついていかなかった。
昨年、杉内は楽天戦、11回を投げて11被安打4四球7自責点と打ち込まれていたのだが、それは体調が万全でなかったからだ。
今季初対戦では、リベンジする気もあったのだろう。
フェルナンデス、牧田、松井稼頭央、嶋と中心選手がいない全員7番打者フラットの様な打線に、杉内は拍子抜けするような気持で投げたのではないか。
私がそれ以上に驚いたのは、巨人打線である。一順目、1番から8番までの打者が田中将大に投げさせた球数は13球に過ぎないのだ。
恐らく原監督、コーチ陣が「ファーストストライクを狙っていけ」と指示を出しているのだと思うが、立ち上がりにコントロールが不安定になりがちな先発投手にとって、これほど楽な打線はない。何しろ一順目で一番粘ったのは投手の杉内なのだ。
二順目もこの調子。三順目になって「球を見ていけ」という指示になっていると思うが、二度の打席でほとんど田中の球を見ていないから、残像が残っていない。
7回、村田修一が9球粘った後に阿部が安打を打ち、高橋の一発が決勝点となったが、これがなかったら0-0の引き分けになっただろう。田中将大は、8回を投げてわずか84球。見逃しのボールはたったの15球だ。
8回まで投げた田中に、巨人各打者が投げさせた球数。長野(4打席)11球、以下3打席、藤村8球、坂本7球、村田15球、阿部8球、高橋8球、谷6球、ボウカー7球、杉内14球。これほどの戦力を誇りながら、巨人が圧勝できない原因の一つはおそらくこれだ。
「積極打法」と「淡白」は同義語ではない。打者は投手に1球でも多く投げさせる努力をしなければ、活路はない。
予言めいたことを言うが、急上昇中の巨人は、今後必ず調子を落として低迷する時期があるだろう。打線頼み、個々の打者頼みで、投手を苦しめることを考えていないからだ。打者の調子が落ちれば、成績も急落するだろう。
最後まで打たれる気配のないままに投げ続けた杉内は、9回2死から四球を出して完全試合を逸した。最後の打者聖澤の粘りは素晴らしかったが、時すでに遅しという感じだった。
今朝、小倉智昭キャスターは「プロ野球は面白くない」と言ったそうだが、面白くなくしているのは統一球、審判のジャッジよりも、打者の努力不足が一番だと思う。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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杉内は小さく動く速球とスライダーをどんどんストライクゾーンに投げ込んでくる。楽天の各打者は、バットに当てるのが精いっぱいという感じだった。時折投げるチェンジアップも効果的。速球では打者はほとんど振り遅れていたし、スライダーには目がついていかなかった。
昨年、杉内は楽天戦、11回を投げて11被安打4四球7自責点と打ち込まれていたのだが、それは体調が万全でなかったからだ。
今季初対戦では、リベンジする気もあったのだろう。
フェルナンデス、牧田、松井稼頭央、嶋と中心選手がいない全員7番打者フラットの様な打線に、杉内は拍子抜けするような気持で投げたのではないか。
私がそれ以上に驚いたのは、巨人打線である。一順目、1番から8番までの打者が田中将大に投げさせた球数は13球に過ぎないのだ。
恐らく原監督、コーチ陣が「ファーストストライクを狙っていけ」と指示を出しているのだと思うが、立ち上がりにコントロールが不安定になりがちな先発投手にとって、これほど楽な打線はない。何しろ一順目で一番粘ったのは投手の杉内なのだ。
二順目もこの調子。三順目になって「球を見ていけ」という指示になっていると思うが、二度の打席でほとんど田中の球を見ていないから、残像が残っていない。
7回、村田修一が9球粘った後に阿部が安打を打ち、高橋の一発が決勝点となったが、これがなかったら0-0の引き分けになっただろう。田中将大は、8回を投げてわずか84球。見逃しのボールはたったの15球だ。
8回まで投げた田中に、巨人各打者が投げさせた球数。長野(4打席)11球、以下3打席、藤村8球、坂本7球、村田15球、阿部8球、高橋8球、谷6球、ボウカー7球、杉内14球。これほどの戦力を誇りながら、巨人が圧勝できない原因の一つはおそらくこれだ。
「積極打法」と「淡白」は同義語ではない。打者は投手に1球でも多く投げさせる努力をしなければ、活路はない。
予言めいたことを言うが、急上昇中の巨人は、今後必ず調子を落として低迷する時期があるだろう。打線頼み、個々の打者頼みで、投手を苦しめることを考えていないからだ。打者の調子が落ちれば、成績も急落するだろう。
最後まで打たれる気配のないままに投げ続けた杉内は、9回2死から四球を出して完全試合を逸した。最後の打者聖澤の粘りは素晴らしかったが、時すでに遅しという感じだった。
今朝、小倉智昭キャスターは「プロ野球は面白くない」と言ったそうだが、面白くなくしているのは統一球、審判のジャッジよりも、打者の努力不足が一番だと思う。
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コメント
コメント一覧
あと、>>7回・・・長野が安打を打ち、阿部の一発が決勝点となった。
阿部のヒット、高橋のホームランですよ。
工夫もなく打てない原因をを統一球に押し付けているようでは二流、三流。
杉内のパーフェクトは惜しかったですが、この調子ではまたいつかチャンスがありそうな気がします。
義兄の新垣は昨日はダメでしたが、そのコントロールがイマイチ定まらない新垣でさえ前回は七回途中までだったかな?パーフェクトだったし。
打者の努力見たいな。
特に第スランプに陥ったペーニャさんあたり…
勘違いしていませんか?
正)7回、村田修一が9球粘った後に阿部が安打を打ち、高橋由の一発が決勝点となったが、これがなかったら0-0の引き分けになっただろう。
直しておいてください。
あ、決勝弾は阿部でなく由伸ですよ。
昨年杉内投手が楽天戦よくなかったのは、杉内投手にとってマウンド相性最悪のKスタだった点も大きいですね。決してケチをつける意図は全くないのですが、昨日の試合、Kスタだったらどうだったか?とイーグルスファンとしては、ついついたらればを思ってしまいます(^_^;)
田中が相手とはいえ、
クラシックSTATS鑑賞で何度か目にした常套句、
「四球を選ぶことは巨人の打者にとって徳目ではなかったようだ」、
今のジャイアンツにもそのまま当てはまりそうです。
田中の球数への意識はやはりMLBを意識しているのではないでしょうか。
私はずっと昨日の試合を観ていたわけではありませんでしたが、確かに田中の球数の少なさは気になっていました。
各打者、あまりにも早打ちですが、私は読売というチームそのものに、比較的早打ちの伝統があるという気がしています。
「早打ち=積極的」とも解釈できそうですが、四球を選んで出塁することよりも、打って出塁することをよしとする風土がどこかしらにあるのでしょう。
過去数年のデータでいえば、読売が優勝した2009年、昨季2011年の読売の四球数はリーグワーストであり、今季もリーグで下から2番目に少ないのですが、強打者が揃っていることを考えると、余計に不思議に思えてきます。
あるいは中日ファンの私だからこそ、そのように見えるのかもしれません。うちはここ数年四球数はリーグトップを維持していますので(むろん今季もです)。
昨日に関して言えば、むしろ一巡目の球数の少なさに焦って、二巡目以降甘いファーストストライクが何球も見逃されたことが問題と思いました。追い込まれてから打てる球はたぶん一球も来ませんでしたし。
いかに凄い投手とはいえ、日本最強と言われる打線がファウルで粘ることもできないとすれば問題だと思います。駆け引きが全くありませんでした。1順目の打者8人で13球は田中の投げ急ぎもあるでしょうが、打者の打ち急ぎも大きいと思います。
先ほど、今季の田中はなるべく球数少なくという意識がよりはっきりしているように思います、と書きましたが、調べてみると、1イニング当たりの球数は昨年のほうが少なかったですね。
2011年・・・13.84
2012年・・・14.15 (パリーグ先発投手の平均15.73)
とはいえ、この1,2年、特に球数には留意して投げている印象を受けるのです。昨年はロッテ相手に9回僅か97球完投勝利もありました。(8/13ロッテ戦では9回・被安打5・奪三振6・失点1)。
>田中の球数への意識はやはりMLBを意識しているのではないでしょうか。
だと思います。
昨日は病み上がりということもあっての省エネ投球だったかなと。そういえば、昨年、右肩違和感を押して交流戦開幕試合に立った岩隈も5回・打者15人に対し39球0失点の省エネ投球をしたことを思い出しました。奇しくも巨人戦でした(5/17)
自分としてもこれは問題と思いますが、アプローチの問題というより単に力量の問題と思います。定石としてもフォークを決め球とする投手に対しては追い込まれる前になんとかすべきと思いますし、そのフォークが調子いいようならなおさらです。昨日はやたらストライクゾーンが広かったこと(ハーフスイングにも厳しかった!)に照らしても粘りで活路を開くのは困難だったと思います。
早打ちにかかわらず8イニングで11個もの三振を取られているわけですから、結局力量の差、ということと思います。少なくとも田中には「日本最強打線」のネームバリューは通用しないということでしょう。
自分としては、今回の記事は巨人の打撃陣(首脳陣?)に対する無茶ぶりが過ぎると感じましたし、管理人さんは、「打者の統一球に対する工夫が足りない(+特に巨人は金をつかうばっかりでまったく頭を使っていない)」という結論ありきで論じているという印象を持ちました。
まあ、自分が統一球見直し賛成派の巨人ファンだからそういう風に見えるのかもしれませんが…。
意見を異にしますが、スタンスが明快なので納得できます。これからもお付き合いください。
最も球数を多く投げた先発投手
2010年 東野 峻(巨人)17.90球/回
2011年 東野 峻(巨人)16.80球/回
2012年 ホールトン(巨人)17.70球/回
ちなみに内海哲也や、OB高橋尚成も比較的球数の多い投手であり、リーグ上位の常連でした。
(余談ですが、球数の少なさで毎年トップなのが武田勝。例年だいたい13球台に抑える省エネぶりが光ります)
巨人にも澤村拓一や、OB上原浩治のように球数の少ない投手はいます。しかしチーム全体として「投手は球数を少なく。打者は1球でも多く粘れ」という明確な意志があるかと言えば、データ上はそう見えないですね。
武田勝は1試合あたり100球以前に降板することがほとんどですよね。
でも1イニングあたりの球数が少ないから、7回90球台くらいで降板できて次の登板まで疲れを残さない。(それなのに中6日なのも大きいですが。)
監督が替わっても、投手コーチが替わらないからか、今年も同じ傾向ですね。
巨人打線に関係なくなってしまってすみません。
セリーグで同様の傾向があるのが中日。昨年は吉見2位、ネルソン3位、チェン5位と、あきらかに球数の少ない投手を揃えています。
逆に球数が多いのは、パリーグだと楽天とオリックス。セリーグだと巨人と阪神だったのですが、巨人は杉内IN東野OUTによって球数がだいぶ改善しました。なんだか結果オーライ的な気もしますが。
阪神は今年、能見11位、岩田15位、メッセンジャー16位、スタンリッジ18位(最下位)と、およそ下位を独占しています。このまま行くと後半戦に蓄積疲労の影響が出るんじゃないでしょうか。
田中の投球は常にストライク先行で、早めに打てば外野フライかヒットだけど、追い込まれると落ちる変化球で三振。確かに待球戦法は難しそうでしたね。当たれば打球の大半は外野まで飛んでいくので、それを巨人打線が根気よく繰り返していたら、7回に高橋由伸の決勝点の本塁打が出たという印象です。
巨人打線の、なるべく早いカウントで打って長打を狙うという傾向は、本拠地が長打が割と出やすい東京ドームということも関係あるのかもしれないですね。
奪三振と球数が多い巨人と阪神の投手陣に対して、奪三振と球数が少ない日本ハムと中日の投手陣の比較は対照的で面白そうですね。
投手の能力的なもののほかに、札幌ドームとナゴヤドームが投手有利な球場で打たせてとる投球がやり易いことや、守備陣の信頼性など、様々な要素が絡んできそうです。
勉強になりました
> 勉強になりました
アンチ巨人とは少し違うと思いますが。打撃の方向性のことを言っているわけで。巨人が好きか嫌いかの次元ではありません。アンチ巨人は、巨人打線の心配なんかしません!