シアトル・マリナーズ=SEAの岩隈久志が昨日、初勝利。NPBから行った投手の中には高橋建や小宮山悟のように、1勝もできずに帰ってくる選手もいる。その点では喜ばしい。しかし、それ以上に最近は岩隈の起用法が変化していることの方が注目だ。
今季の岩隈の戦績。登板した回と、その時点でのスコアを記した。

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6月5日までは、緊迫した場面ではなく、大差で負けているか勝っているかの場面で登板し、以後試合終了まで投げる(GF)ことが多かった。いわば敗戦処理である。投手陣を無駄遣いしないために、長く投げることが出来る岩隈を便利使いしている印象があった。

もちろん、先発投手陣にアクシデントがあれば、岩隈をローテに加えることは考えていたと思う。

それが、6月9日からは登板間隔が縮まり、緊迫した場面に出てくることが多くなる。この背景には、岩隈を先発のリザーブとしてではなく、救援投手として積極的に使おうとの判断の変更があったのではないかと思われる。

SEAの投手成績

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今季は大エースのヘルナンデスが調子が上がらないがバルガスが好調、ミルウッドが健闘。しかし、ノエシ、ベバンは先発失格すれすれの数字だ。岩隈が先発にとって代わる可能性はまだ残されているだろうが、SEAとしてはむしろ、プロスペクトを起用したいと思っているのではないか。

2011年のSEAドラフト1順目(全体2番目)の22歳ダニー・ハルゼンが傘下のAAジャクソン・ジェネラルズで8勝3敗ERA1.19という圧倒的な数字を残している。こうした投手を起用してくるのではないか。

ただ、岩隈の評価は下がっていない。流動的ではあるが、今後もチャンスは与えられるだろう。

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